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2004 年度 実績報告書

血管内皮細胞内の力学的場がアクチン細胞骨格形成のダイナミクスに与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 15560075
研究機関九州工業大学

研究代表者

山田 宏  九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 助教授 (00220400)

キーワード血管内皮細胞 / ストレスファイバー / 繰返し変形 / 配向 / ひずみ / アクチンフィラメント / 重合 / 架橋
研究概要

ストレスファイバーの3次元的配向の観察のため,Rhodamine Phalloidinを用いてブタ大動脈由来の内皮細胞内ストレスファイバーを染色し,共焦点走査型レーザ顕微鏡観察を行った.その結果,ほぼ純単軸の繰返し変形を受けた細胞には底面部および自由表面部にストレスファイバーの規則正しい配向が見られた.その配向方向は伸展方向にほぼ垂直で,基質面にほぼ平行であった.一方,細部内部を自由表面から底面に向かうストレスファイバーは見出されなかった.この理由として,ストレスファイバーの形成は過大なひずみによる消失,アクチンモノマーの重合反応および隣接するアクチンフィラメント同士の架橋反応だけの結果ではなく,膜に存在する接着分子など,他の因子が重要な役割を果たしているものと推測される.
ストレスファイバーはアクチンフィラメントが束ねられることによって形成されるため,アクチンモノマーから始まってストレスファイバーが形成される過程に対して数学的モデル化を行った.その際,細胞底面部で基質面に沿って成長するアクチンフィラメントのみを対象とし,アクチンモノマーの重合・脱重合反応,切断タンパク質によるアクチンフィラメントの切断,フィラメント同士の架橋,アクチンフィラメントの過大なひずみ発生によるフィラメントの消失を考慮した.また,インテグリンを細胞膜上に等間隔に配置した.数値シミュレーションの結果,アクチンフィラメントが束化して,互いに平行に並んだ配向構造がある程度,形成された.しかし,実験で見られるような整然とした並列構造ではないため,モデルの再検討が必要である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 繰返し伸展下での内皮細胞内ストレスファイバーの形成過程に対するモデル化2005

    • 著者名/発表者名
      山田 宏, 安藤寛和
    • 雑誌名

      日本機械学会第17回バイオエンジニアリング講演会講演論文集 04-48

      ページ: 33-34

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 共焦点レーザ顕微鏡を用いた基質伸展下での内皮細胞の形状変化に関する測定と解析2005

    • 著者名/発表者名
      高橋祐樹, 毛利典秀, 山田 宏
    • 雑誌名

      日本機械学会第17回バイオエンジニアリング講演会講演論文集 04-48

      ページ: 261-262

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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