研究課題/領域番号 |
15560081
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
邉 吾一 日本大学, 生産工学部, 教授 (90060079)
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研究分担者 |
金 炯秀 日本大学, 生産工学部, ポストドクター
北野 彰彦 東レ株式会社, 複合材料研究所, 主任研究員
青木 義男 日本大学, 理工学部, 助教授 (30184047)
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キーワード | CFRP / 衝撃エネルギー / FEM / 実験 / 接触解析 / 衝撃応答 / ベルト / 応力・変形解析 |
研究概要 |
引張り強度の大きい薄肉の一方向CFRP無継目ベルトを用いて、衝撃荷重を受けた場合の破壊を従来用いられているスチール製のインパクトビームの曲げ破壊からCFRPの引張り破壊へ変換して衝撃エネルギーを効果的に吸収ために、1年目の本年度は、以下に示す研究成果を得た。 (1)CFRP薄肉ベルトの衝撃吸収部材としての性能を実験的に明らかにするため、高伸度樹脂を含めた幾つかの樹脂と高強度カーボン繊維を用い、自動車のドアー内部に装着可能なCFRP薄肉ベルトを成形した。また、新たに開発した一方向CFRP材の強度、剛性などの材料特性値を明らかにした。 (2)実験で得た一方向CFRPの材料特性値を用いて、実物大のCFRP薄肉ベルトの中央に衝撃負荷を受ける際の時刻歴応答挙動を解析的に明らかにするため、衝撃体とCFRP部材間、CFRPベルトとこれを支持するジグの間、さらに上下CFRPベルトの間に接触要素を用い、ベルトの強度および変形解析を行う有限要素法の手法を開発した。さらに、ベルトが破壊するまでに蓄えられる衝撃エネルギーを求め、CFRP薄肉ベルトの衝撃吸収部材としての性能を解析的に明らかにする手法を確立した。 (3)自動車の側面衝突をシミュレーションするため、落錘を用いて実物大のCFRPベルトの衝撃吸収部材としての性能を実験的に求め、エネルギー吸収部材として有用性を明らかにし、FEMの解析結果と良い一致をみた。 (4)本年度の研究成果は日本機械学会論文集に掲載が予定され、来年度に行う研究の予備実験は日本材料学会FRPシンポジウムで公表された。
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