研究課題
基盤研究(C)
金型切削加工の高精度・高能率化に資するため、金型切削加工用ツールホルダの耐びびり性向上と、主軸とツールホルダからなる主軸系の質量アンバランスによる主軸高速回転時のツールホルダのたわみを工作機械上で修正できるシステムについて検討した。ツールホルダの耐びびり性はツールホルダの剛性と減衰比の積で評価した。得られた結果を要約すれば以下のようである。1.長尺ツールホルダの耐びびり性を向上させるためにホルダ先端部に振動吸収用ダンパを内蔵させたツールホルダモデルを製作してその性能を実験的に調べた。ツールホルダの先端部にダンパを内蔵させることによって静的曲げ剛性をほとんど減少させないで減衰比を9〜12倍向上させることができたため、振動吸収用バンパを内蔵しないツールホルダと比較して、そのツールホルダの耐びびり性は大幅に向上した。2.鋳鉄製テーパシャンク部と特殊鋼SCM415製ホルダ部を拡散接合したツールホルダを製作し、その耐びびり性と切削性能を調べた。ツールホルダ全体が特殊鋼SCM415性のモデルと比較して、静的曲げ剛性は約5%低くなったが、耐びびり性は基準モデルの約1.4倍弱向上し、切削性能は同等であった。3.主軸およびツールホルダに作用する遠心力が大きくなる主軸高速回転時のツーホルダの曲げ剛性を向上させるため、鋼と比較して低密度・高ヤング率のアルミナセラミックス製の主軸と合金鋼製のツールホルダからなる主軸系を提案した。数値シミュレーションの結果、提案した主軸系は高い曲げ剛性を有し、かつ主軸回転数の影響をほとんど受けなかった。4.低速回転時のツールホルダたわみ量の測定結果から主軸高速回転時のツールホルダのたわみを工作機械上で自動的に修正できるシステムを提案した。
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日本機会学会 中国四国支部第44期総会・講演会講演論文集 No.065-1
ページ: 379-380
The Proceedings of the 44th Annual Meeting and Conference of JSME Chugoku and Shikoku Branch No.065-1
2005年度精密工学会鳥取地方講演会講演論文集
ページ: 31-32
Proceedings of JSPE Tottori Meeting 2005-11