研究課題/領域番号 |
15560147
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
峯元 雅樹 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10315103)
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研究分担者 |
井上 元 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40336003)
松隈 洋介 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70282241)
宮入 嘉夫 九州共立大学, 工学部機械工学科, 教授 (10309734)
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キーワード | メタンハイドレート / エアーリフト方式 / 気液二相流 / 格子ガスオートマトン / ハイドレート分解速度 / ハイドレート回収 |
研究概要 |
本研究では、深海底からのメタンハイドレート高効率回収システムを提案し、実システムの可能性を検討することを目的とし、気液二相流の理論構築・実験とともに、数値シミュレーションを平行して行っている。 ・理論構築および実験 平成15年度には、九州大学において、塔高5m,内径100mmのエアーリフト実験装置を製作し、それを用いたエアーリフト試験と解析を実施し、エアーリフトによる上昇流発生のメカニズムの解明を行った。さらに模擬ハイドレート回収試験を実施した。その結果、エアーリフト試験の実験値と解析値はほぼ一致し、エアーリフトにおける気液二相流モデルを構築できた。また実験より、液流量は気泡径の影響をほとんど受けないことと、上昇流は上昇管と下降管の密度差によって生じるという事が分かった。さらに模擬ハイドレート回収試験では、比重が1.4程度の固体球が液流によって上昇し、実規模プラントにおいても、比重が1〜2程度と想定されるメタンハイドレートを十分に回収可能であることを確認した。 ・数値シミュレーション 上記の理論構築および実験より構築した気液二相流モデルにより、管の全長が3000m、内径2m程度の実規模プラントにおけるガス吹き込み位置および吹き込み量の最適値を推定した。その結果、ガス吹き込み位置は海上から500m程度で必要動力が最小となることが分かった。さらに、起動時・負荷変動時のシミュレーションを行い、管下端より吸い上げるハイドレート量が変動しても、吹き込みガス量を調節することで回収量をほぼ一定に保つことが可能であることを確認した。 さらに、格子ガスオートマトン法を用いたハイドレート分解のシミュレーションを行った。ハイドレートを模擬した固体球が流れによって分解する様子が再現され、その分解速度は定性的に実験および文献値と一致することが分かった。
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