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2003 年度 実績報告書

水中アブレシブ・サスペンション・ジェット用鞘付きノズルに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15560158
研究機関広島工業大学

研究代表者

清水 誠二  広島工業大学, 工学部, 教授 (80154293)

キーワードウォータージェット技術 / アブレシブジェット / 水中噴流 / キャビテーション / ノズル / せん孔 / 鞘
研究概要

アブレシブジェット(アブレシブ・サスペンション・ジェット,以下AWSJ)を水中で使用する場合,スタンドオフ距離が小さいと被加工物からの跳ね返り噴流によってノズル自身が損傷を受ける可能性がある.ノズル本体と被加工物間をある程度離しても加工能力があまり低下しないノズルシステムとして鞘付きAWSJノズル(ノズル出口部にノズル直径の2〜3倍程度の直径を有する円筒状の鞘を取り付けたノズル)を提案し,その穿孔特性を実験的に検討した.平成15年度は鞘付きノズルを用いて形成されるキャビテーション噴流の流動構造および鞘付きノズルを用いた場合の水中AWSJ穿孔特性に関する研究を行った.実験には出口径1.0mm,フォーカス部(ノズル出口部の直径一定部分)長さがノズル出口径の9.6倍の長さを有する先細ノズルを用い,鞘部内径は3mmとした.また,鞘付きノズルから噴出する水中噴流の様相観察およびPIVによる測度計測のために,水槽を設計・製作した.
鞘内部の圧力分布の測定および透明アクリル樹脂製の鞘を用いて行った鞘内部の流動の様相観察から,鞘基部付近の圧力は蒸気圧程度まで低下しており,AWSJは水蒸気で満たされた気相内に噴出する状態が実現されていることが分かった.鞘出口部には水と気泡が混在した気泡雲状の領域が存在し,その領域の長さの時間平均値はキャビテーション係数が大きくなると増大する.さらに,粒度#100のアルミナ研削材を研磨材とし,ステンレス鋼製試験片を用いた水中穿孔実験を,噴射圧力12MPa,キャビテーション係数0.01から0.03に至る範囲で実施した.鞘先端と被加工物間の距離が同一の場合,鞘付きノズルによる穿孔深さは鞘を取り付けない場合(ノズルの構造上ごく短い鞘部ば存在する)のそれより低下する.しかし,鞘先端と被加工物間の距離を極端に短く設定しても鞘付きノズルにおいてはノズル本体が損傷を受ける可能性が小さい.このため,鞘先端と被加工物間の距離を極端に短く設定することで,鞘を取り付けない場合のノズル直下流に匹敵する穿孔能力を得ることが可能であることを示した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 清水誠二, 西山隆敏: "鞘付きノズルから噴出する水中AWSJ"日本流体力学会年会2003講演論文集. 132-133 (2003)

  • [文献書誌] 清水誠二, 西山隆敏: "水中AWSJ用鞘付きノズルの特性"キャビテーションに関するシンポジウム(第12回). 129-132 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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