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2003 年度 実績報告書

非完全拘束型パラレルワイヤロボットの制御手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15560221
研究機関九州大学

研究代表者

山本 元司  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (90202390)

キーワードワイヤ懸垂機構 / 非完全拘束型 / 逆動力学計算 / フィードバック制御 / 厳密な線形化 / 軌道追従制御 / ワイヤ張力 / 安全停止
研究概要

本年度は非完全拘束型パラレルワイヤロボットのフィードバック制御手法を検討し,その有効性をシミュレーションと実験により確認した.具体的には,(1)研究代表者によりすでに提案されている,非完全拘束型パラレルワイヤロボットの逆動力学計算手法を用いて,逆動力学計算に基づくフィードバック制御手法を提案した.この方法では与えられた懸垂物の目標軌道に対するワイヤ長,トロリ位置,ワイヤ張力,トロリ駆動力を計算する.これはこのパラレルワイヤロボットの非線形動力学を逆に解いた形式となっている.そこで,これを非線形ダイナミクスの補償器として用い,これにより厳密に線形化されたシステムに対して,サーボ補償器を追加することで,与えられた軌道を懸垂物が揺れないで追従する制御手法を提案した.
(2)上記の制御手法の有効性を計算機シミュレーションにより検証した.なお,このとき,パラレルワイヤロボットの順運動学と順動力学モデルが必要となるが,これはこれまでに研究代表者により開発された順モデルシミュレーション手法を用いた.
(3)提案した制御手法の有効性を確かめるため,現有のパラレルワイヤロボットを用いて動作制御実験をおこなった.このとき,購入の変位センサと力センサを用いて懸垂物の位置およびワイヤ張力を測定する装置を実験装置に追加した.こののち,提案した逆動力学計算に基づくフィードバック制御手法をこの実験装置において適用し,与えた軌道通りにほとんど揺れることなく懸垂物を移動できることを確認した.(この成果は裏面の論文において発表した.)
(4)提案した制御手法は,走行クレーンのような揺れやすい搬送物を制御する場合にも有効である.そこで,この手法を応用して,搬送途中の走行クレーンに対して,人間などの障害物が作業域に侵入した場合でも安全に搬送物を揺れないで停止させるシステムを提案,試作した.(この結果は裏面の講演論文において公表した.)

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Motoji Yamamoto, Noritaka Yanai, Akira Mohri: "Trajectory Control of Incompletely Restrained Parallel Wire Suspended Mechanism Based on Inverse Dynamics"IEEE Transactions on Robotics and Automation. (掲載決定)(巻号未定). (2004)

  • [文献書誌] 山本元司, 本田英司, 毛利彰: "走行クレーンの安全な自律衝突回避停止制御"日本機械学会第12回交通・物流部門大会講演論文集. 67-68 (2003)

  • [文献書誌] 山本元司, 本田英司, 毛利彰: "走行クレーンのための安全な衝突回避制御"第9回ロボティクスシンポジア講演論文集. (3月講演のためページ未定). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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