研究課題/領域番号 |
15560240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
長尾 雅行 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30115612)
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研究分担者 |
穂積 直裕 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30314090)
村本 裕二 名城大学, 理工学部, 講師 (70273331)
山田 修一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50249968)
村上 義信 豊橋技術科学大学, 技術開発センター, 助手 (10342495)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 極低温 / スペーサ / 異物 / 沿面放電 / 絶縁破壊 / 微小気泡 |
研究概要 |
核融合実験用の大型超伝導マグネットの開発、各種規模のエネルギー貯蔵用SMESなど、将来の電気エネルギー基地の超伝導化は着実に進行している。核融合科学研究所において建設を完了し運転中の大型ヘリカル装置の超伝導コイルは蓄積エネルギーが1.6GJとなり、世界最大級の大型超伝導コイルである。これらに用いられる超伝導コイルの電気絶縁部は、これまで未踏の分野である、超低温、高機械的応力、高磁界などの過酷な複合環境下に曝される。従って、大型超伝導コイルの正常な動作を確保するためには、未知の分野の多い極低温複合電気絶縁技術を研究することは重要かつ急務である。極低温電気絶縁における技術的問題は、超伝導コイルが大型化するほど厳しくなることが考えられる。特に、低圧力状態や温度上昇時における液体He中のスペーサ沿面放電特性、低温冷媒または低温ガス中の異物粒子が絶縁特性に及ぼす影響の解明は重要課題である。また、低温冷媒の流動帯電現象が発生すると複合絶縁系の絶縁破壊電圧は大幅に低下することが予想されるが、この問題に対する検討も重要である。本研究では、LHD Phase II計画を含めた超伝導コイルにおける複合電気絶縁に関する技術的問題の明確化とその解決法に対し明確な指針を与えることを目的としている。 スペーサの帯電が液体ヘリウム中における微小ギャップを含めた複合絶縁系の絶縁破壊特性に及ぼす影響ならびに各種異物粒子の冷媒中における存在が絶縁破壊に及ぼす影響について検討・評価した。スペーサ側面の帯電が絶縁破壊電圧を低下させ、その影響はスペーサ端部の微小ギャップの存在と印加電圧極性により変化することが明らかになった。また、低温冷媒中における導電性異物の存在は状況によっては破壊電圧を約20%まで下げることがあるのに対し、絶縁性異物が破壊電圧に及ぼす影響は比較的小さいことがわかった。
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