研究概要 |
本研究では,分散型電源が導入量・導入台数ともに電力システム内で支配的な立場を占めるような状況におけるエネルギーシステムの振る舞いに関する基礎的な検討を行い,さらに,自律分散制御の実現のための最適化手法の開発も併せて行った。 (1)需要家を統計力学におけるイジングスピンに基づいてモデル化することを提案し,モデルの妥当性をシミュレーションにより検証し,さらに考察を加えた。 (2)近傍の需要家情報を集め,発電状態が優勢ならば負荷状態に,負荷状態が優勢ならば発電状態になるように需要家自身の状態を更新または維持する更新規則により,超分散エネルギーシステムを自律分散的に需給平衡状態に移行・維持できる可能性を示した。 (3)POPに基づく多様化メカニズムの導入により,多様化・集中化のバランスを実現したTabu Searchを提案した。 (4)多点探索の一手法であるParticle Swarm Optimizationに基づき,パラメータと探索軌道のダイナミクスの関係を解析した上で,アルゴリズムの適応化を実現した。
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