研究課題/領域番号 |
15560261
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
向井 栄一 崇城大学, 工学部, 教授 (70039296)
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研究分担者 |
逸見 次郎 崇城大学, 工学部, 教授 (50134896)
深井 澄夫 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (30189906)
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キーワード | 酸化物超電導コイル / 交流損失 / 交流損失の電気的計測 |
研究概要 |
本研究では、酸化物超電導コイルの交流損失を電気的に計測することが目的である。平成15年度は、主として計測対象の酸化物超電導コイルの製作と冷却系の構築並びにコイルの超電導状態の確認等を実施した。平成16年度は、これに続いて位相差計測用の電子回路を重点的に検討し、その回路を用いて実際に位相差計測を実施した。コイル電圧と電流の位相差を計測して、電気的に交流損失を評価するものであるが、以下に示す(1)〜(3)の3種類を検討した。(1)オペアンプを用いた位相差計測:超電導コイルの電圧と電流の位相差は90度に近いため、電流の位相差を90度進めて電圧と電流を微小の位相差にして、計測する回路を作製した。計測結果はロックインアンプによる結果とも比較的に良く一致し、この回路の精度は十分高いことが認められた。(2)乗算器を用いた位相差計測:電圧と電流の乗算を行い、その出力に含まれる2倍周波数成分を低周波のバンドパスフィルターでカットして、直流分のみにする方式である。その直流分の大きさから、位相差を計測するものである。計測結果は比較的良好であった。(3)一部デジタル化した位相差計測回路:(1)の方式とほとんど同じである。しかし、(1)のように完全アナログ方式であると、内部の信号が最小となるような微調整回路が必要であるため、その微調整を自動化するためにVerilog-HDLを用いたデジタル制御部を設計した。このデジタル制御部の設計回路をFPGAに実装し、位相差計測を実施した。実験では、デジタル部の信号がアナログ部へ雑音として入ったため、測定精度が若干低下した。以上、(1)〜(3)の位相差計測回路を検討したが、特に(1)の方式において、実用的と考えられる成果が得られた。
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