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2003 年度 実績報告書

量子ドット構造を用いた全光スイッチに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15560304
研究機関上智大学

研究代表者

下村 和彦  上智大学, 理工学部, 教授 (90222041)

キーワード量子ドット / InAs / InP基板 / 有機金属気相成長 / 自己組織化 / Stranski-Krastanow成長 / 全光スイッチ / 二モード干渉型
研究概要

減圧MOVPE法を用いてInP(001)基板上にInAs量子ドットを作製されたサンプルに対し、温度、圧力、成長中断時間、原料供給量、V/III比といったパラメータを変化させたときの、量子ドットのサイズ、密度に対する傾向を考察した。そして量子ドットを用いた全光スイッチの実現を目指し、InAs量子ドット層にInPキャップを加える事を試みた。量子ドット層の最適条件と量子ドット層以外の成長の最適条件に異なり、量子ドット層の最適条件を用いてスペーサ層、バッファ層等の成長を行うと結晶品質を著しく悪化させるという問題と、成長界面が量子ドット層の歪を受け平坦でないという問題がある。量子ドット層の成長になるべく影響を与えない中でキャップ層を成長させるという条件を探索し、成長温度を540℃とする事で結晶品質の良好なキャップ層を成長させる事ができる事を確認した。更に、キャップ層をより平坦なものにする為に原料供給シーケンスを変更し、通常成長時での原料TMIn、tBPを同時に供給する方法(同時供給法)ではなく、TMInとtBPの供給と、成長中断としてtBPのみの供給という2つの供給形態を繰り返す方法(フラッシュ法)により、成長条件を変えることなく、同時供給法で140nmキャツプした時と比較しフラッシュ法では35nmのキャップにおいてより平坦性を実現した。また光学的評価としてPL強度・波長の評価を行い、良好な結晶品質が得られる540℃下では単層の量子ドットにおいて、1.52-1.62mm付近から量子ドット層からの発光を確認した。また全光スイッチとしては交差型と二モード干渉型のそれぞれの構造とスイッチ特性に関する比較検討を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Y.Moriguchi, T.Kihara, K.Shimomura: "High growth enhancement factor in arrayed waveguides by MOVPE selective area growth"J.Crystal Growth. vol.248. 395-399 (2003)

  • [文献書誌] 廣瀬和義, 岡本理志, 山本純也, 塩田倫也, 下村 和彦: "InP(001)基板上におけるInAs量子ドットの多層化に向けた平坦条件"第51回応用物理学関係連合講演会講演予稿集. (発表予定). (2004)

  • [文献書誌] 福田秀明, 結城武彦, 栗橋鉄平, 岩淵裕樹, 下村 和彦: "MOVPE選択成長法を用いた二モード干渉型素子における波長分波特性"第51回応用物理学関係連合講演会講演予稿集. (発表予定). (2004)

  • [文献書誌] 廣瀬和義, 福岡竜二, 下村和彦: "InP(001)基板上におけるInAs量子ドットの成長条件依存性"第63回応用物理学学術講演会講演予稿集. No.1. 270 (2003)

  • [文献書誌] 川合陽, 森口裕亮, 下村和彦: "選択成長アレイ導波路の層厚比SiO2膜厚依存性"第63回応用物理学学術講演会講演予稿集. No.1. 264 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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