| 研究概要 |
前年度に設計された多次元可変ディジタルフィルタを画像・映像処理に応用し,その信号処理能力を実験的に評価する.また,多次元ディジタル信号処理を古いフィルム映像のディジタル修復に応用し,その修復能力を評価した.
1.前年度に設計された多次元可変ディジタルフィルタによって画像の適応的雑音除去をおこなった.
2.遺伝的アルゴリズムによる多次元ディジタルフィルタの最適設計法の基礎的な検討をし,近似精度,計算時間,アルゴリズムの複雑さを評価した.さらに,これを可変フィルタに拡張することを検討した.
3.古いフィルム映像のディジタル修復の一つとして,ブロッチ除去のために多次元可変フィルタを応用し,その除去能力を評価した.本アルゴリズムでは,移動物体をあらかじめ検出し,ブロッチ除去性能を大幅に向上させた.
4.古いフィルム映像のディジタル修復の一つとして,位相限定相関による位置づれ補正アルゴリズムを開発し,位置づれ検出と補正能力を評価した.また,整数値の位置づれしか検出できない補正アルゴリズムを非整数値の位置づれ検出と補正に拡張し,補正精度を10倍に向上させた.
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