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2004 年度 研究成果報告書概要

超大容量データ転送アプリケーションのためのTCP輻輳制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15560320
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 通信・ネットワーク工学
研究機関電気通信大学

研究代表者

加藤 聰彦  電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (90345421)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
キーワードTCP / 輻輳制御 / 超高速通信
研究概要

Gbpsといった超高速ネットワークを占有して、大容量のデータ転送を行うことを想定した新たなTCP輻較制御方式についての研究である。平成15および16年度において下記の研究を実施した。
1.超大容量データ転送アプリケーションのためのTCP輻輳制御アルゴリズムの設計
大容量データ転送を行う1つのTCPコネクションを複数のサブコネクションに分け、データの順序制御、受信確認、フロー制御はTCPコネクション全体で行い、再送制御、輻輳制御はサブコネクションごとに行う方式について、詳細な手順を設計した。
2.上記のアルゴリズムのシミュレーションプログラムによる評価
上記のアルゴリズムに対して、シミュレーションプログラムを開発し性能評価を行った。その結果、少数の高速TCP通信がネットワーク輻輳を生じさせる場合においても、通常のTCPに比べて2倍程度のスループットが得られるという結果を得た。しかし、1つのTCPコネクション内のサブコネクションの数を増やすと、逆にスループットが低下するという結果になった。この原因を解析したところ、輻輳により損失したパケットの再送を、最初の送信時とは別のサブコネクションにおいて行ったため、積極的にデータを送信するような制御となり、より輻輳を助長したことが原因であると予想された。
3.アルゴリズムの改良とシミュレーションプログラムの開発評価
上記の結果を踏まえ、輻輳によるパケット損失が生じた場合、再送はもとのサブコネクションを用いて行い、従って1つのサブコネクションで紛失したパケットは、同時には1つのみが再送可能となるようにアルゴリズムを変更し、そのシミュレーションプログラムを開発した。そのプログラムを用いて評価したところ、輻輳の程度は軽減されたものの、スループットの向上の度合いは前のアルゴリズムとほぼ同等であった。
4.新アルゴリズムの検討
以上の結果を踏まえ、よりスループットの向上を図るために、コネクション全体でより大きなウィンドウを持ち、サブコネクション単位に通常のウィンドウと輻輳ウィンドウを持つという、三段階のウィンドウを管理するアルゴリズムを考案した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 動的に確立するサブコネクションを用いた超高速TCP通信のための輻輳制御方式2004

    • 著者名/発表者名
      堀内律之, 加藤聰彦, 伊藤秀一
    • 雑誌名

      情報処理学会第66回(平成16年)全国大会講演論文集 (3)

      ページ: 3-297-3-298

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] TCP Congestion Control for Ultra High Speed Application Using Dynamically Established Subconnections2004

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Horiuchi, Toshihiko Kato, Shuichi Itoh
    • 雑誌名

      IPSJ Annual Convention (3)

      ページ: 3-297-3-298

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 2006-07-11  

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