研究課題
基盤研究(C)
多様な情報に対して、アクセス手段を意識せずにいつでも・どこでも利用できるようなネットワーク基盤、つまりユービキタス・ネットワークの研究開発が盛んに行われている。その通信路として、本研究では電力線通信(以後PLC、Power-Line Communication,と呼ぶ。100ボルトの電力線に通信用信号を重畳する方式。)に注目している。従来のPLC方式は、100ボルトの線間に変調信号を注入する(ノーマルモード注入と呼ぶ)が、本研究では100ボルトの線とグランド線間にも同時に注入(ファントムモード注入と呼ぶ)することで回線容量を倍増しようとする、新しいPLC通信方式を提案している。もともと電力線はエネルギ伝送用として設計されたケーブルであるから、注入した高周波信号はケーブル内に閉じ込められず、空間にも微弱ながら信号を放射する(つまり一種のアンテナとして働く)。室内のような閉空間に、複数の電力線が配線されれば、微弱電磁界で満たされ、無線通信も実現できるようになる。こうした状況で行う通信を「有線・無線融合型電力線通信」と呼ぶこととし、100Mbps程度の屋内ユービキタス・ネットワークをPLCで実現することが本研究の目的である。電力線からの電磁界の放射は、ファントムモード電流が主に寄与しており、電力線の不平衡度に応じてノーマルモード電流もファントムモードに変換する。従って電力線の不平衡度を正確に測り、通信路モデルに反映できるようにすることは非常に重用である。平成15年度は、不平衡の尺度であるLCLを測定するためのプローブを開発した。平成16年度では、平衡度を含む線路モデル化手法について検討し、上記LCLプローブを利用して、その妥当性を実験的に示した。さらに、このプローブを用いることにより、ファントムモード信号の注入・抽出方法が容易に実現できるようになった。
すべて 2005 2004 2003
すべて 雑誌論文 (22件)
9th International Symposium on Power-Line Communications and Its Applications (ISPLC 2005), April 6-8, Vancouver, Canada(Oral presentation) (予定)
9th International Symposium on Power-Line Communications and Its Applications (ISPLC 2005) (Vancouver, Canada (Oral presentation))
平成16年度電気関連学会四国支部連合大会、9月25日
ページ: 12-17
平成16年電気学会電子・情報・システム部門大会、9月 OS1-7
ページ: 290-293
電気学会論文誌C 124巻7号
ページ: 1375-1381
8th International Symposium on Power-Line Communications and Its Applications(ISPLC2004), Zaragoza, Spain, March
ページ: B3-3
ページ: B5-4
愛媛大学 工学ジャーナル、指定投稿論文,March 第3巻
ページ: 49-58
電子情報通信学会 情報ネットワーク/テレコミュニケーションマネジメント/オフィスインフォメーションシステム合同研究会、松山大学 IN2003-168
ページ: 51-56
2004 Shikoku-Section Joint Convention Record of the Institutes of Electrical and Related Engineers (In Japanese)
Proc.Electronics, Information and Systems Conference, Electronics, Information and Systems Society, I.E.E.of Japan (In Japanese) OS1-7
IEEJ Trans.EIS (In Japanese) Vol.124, No.7
8^<th> International Symposium on Power-Line Communications and Its Applications (ISPLC2004) B3-3, Zaragoza, Spain
8th International Symposium on Power-Line Communications and Its Applications (ISPLC2004), B5-4, Zaragoza, Spain
Annual Journal of Engineering, Ehime University (In Japanese) Vol.3, Selected Papers
IEICE, Technical Report of IEICE (Invited Lecture) (In Japanese) IN2003-168
平成15年度 電気関連学会四国支部連合大会 12-18
ページ: 205
平成15年電気学会電子・情報・システム部門大会,秋田大学手形キャンパス,公募企画セッション,OS1電力線通信技術 OS1-6
ページ: 276-281
映像情報メディア学会誌 vol.57, no.5
ページ: 535-536
2003 Shikoku-Section Joint Convention Record of the Institutes of Electrical and Related Engineers (In Japanese) 12-18
ページ: 205-205
Proc.Electronics, Information and Systems Conference, Electronics, Information and Systems Society, I.E.E.of Japan (In Japanese) OS1-6
The Journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (Article, In Japanese) Vol.57, No.5