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2003 年度 実績報告書

低周波収束ビームCT法による腹部組織音速映像の実現

研究課題

研究課題/領域番号 15560357
研究機関東京農工大学

研究代表者

山田 晃  東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (20159213)

キーワード超音波CT / 音響逆散乱解析 / 透過型逆散乱CT / 画像再構成 / 回折トモグラフィ / 組織定量画像 / 腹部超音波映像 / 医用超音波診断
研究概要

本研究では低周波収束ビームCT法による腹部組織音速CT映像の実現に向けた以下のような検討を行った。
(1)生体用収束ビームトランスジューサによる腹部送受波実験 100kHz帯の低周波収束ビーム超音波を用いて体表面腹背部間を想定した基礎的送受波試験を行った。これにより、生体内における収束ビーム透過散乱特性、さらには減衰率ならびに音速分布画像を再現するための、経路積分データ(送受信点間の透過散乱波の振幅および位相情報)の測定精度を得るための基礎資料とした。
(2)CT観測モデルの選定 生体組織中の収束ビーム音場透過散乱振幅特性の理論解析に基づいて、この後のCT画像再構成に有効なCT観測モデルを模索検討した。一つは、対向配置した送受信器間の収束ビーム透過経路で受波するビームモデルであり、もう一つはビーム照射した際の透過散乱波を、対向側の円弧上アレイエレメントで広範囲に渡って受波する、回折モデルである。前者の方法は、装置が簡単であることに加えて、脊髄を避けた観測が容易である。これに対して、後者は物体からの散乱波をもれなく受波するために受信点数が多くなるが、回折現象を考慮した精密な像が再現できる。これら2方式について、上記(1)の体内実測試験の結果を踏まえて、CT観測モデルの妥当性や適合性についての基礎検討を行った。
(3)ビームCT法の検討 上記(2)のビーム観測モデルに基づいて、脊髄を避けた体表面上の十数箇所の場所で収束ビーム透過経路データを取得した。このとき、求めるべき画像の画素数に比べて送受信経路データ数が極端に少ない過小決定条件下でのCT問題を解く必要があり、そのための方法として、ビーム経路平滑化制約条件付きART法(代数的画像再構成法)を導入した。本手法の有効性を数値シミュレーション試験ならびに腹部ファントムを用いた実測試験データをもとに検証した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A.Yamada, S.Yano: "Ultrasound Inverse Scattering CT Under the Angular Illumination Limitation"Jpn.J.Appl.Phys.. (accepted for publication). (2004)

  • [文献書誌] J.S.Kim, J.H.Kim, A.Yamada, K.L.Ha, M.J.Kim: "Array Ultrasonic Transducers on Arc Surface for Plane Wave Synthesis"Jpn.J.Appl.Phys.. (accepted for publication). (2004)

  • [文献書誌] Akira Yamada: "Ultrasound Inverse Scattering CT Under the Extremely Limited Angular Illuminations From Four Principal Orthogonal Directions"The 18th International Congress on Acoustics. ICA 2004. II 1581-II 1584 (2004)

  • [文献書誌] A.Yamada, K.Nagao: "Nonlinear Focused Sound Field Measurement Using Laser Doppler Technique"The 18th International Congress on Acoustics. ICA 2004. II 1637-II 1638 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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