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2003 年度 実績報告書

超初期発癌診断用光ファイバ型P450インビボクイックセンサシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15560362
研究機関北海道工業大学

研究代表者

佐々木 一正  北海道工業大学, 工学部, 教授 (00002006)

研究分担者 数坂 昭夫  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (00002113)
キーワード光ファイバセンサ / チトクロムP450 / 癌診断 / EROD / cytochrome P450 / ethoxyresorufin
研究概要

発癌の初期の課程での代謝酵素チトクロムP450-1Aの関わりについて、生体内での挙動を調べることにより癌を発症前に予防診断ができるのではないかと期待がもたれている。本研究は、光を使ってP450-1Aの挙動を癌発症の超初期の段階で高感度、高信頼性をもって評価することのできる光ファイバセンサ、および、そのドライブシステムを構築することを目的に進めているものである。P450-1Aはethoxyresorufinを脱アルキル基反応により蛍光物質であるresorufinを産生するので、この基剤を試験薬として用いるとき、励起光として波長535nm光を用いたとき、蛍光として590nm付近の光を得る。このシステムは、励起波長をアクセス信号、resorufinからの蛍光波長が応答信号となるような波長識別による生体内部と生体外部との波長多重擬似通信システムを構成していると考えることができる。このシステムを実現するため、2本のプラスチック光ファイバを、1本は励起用、他方は蛍光の検出用として1体化して光ファイバセンサヘッドを形成させ、光源にはレーザー、検出器には高感度フォトダイオードを用いて装置を構成している。その結果、酵素反応の進捗を反映した蛍光強度の時間推移が観察されれ、その曲線と特長を解析することによりP450の活性を評価できるようになった。この装置を用いて、さまざまな条件での発癌過程を調査中である。例えば毒性の高い発癌物質が摂取されると急速にP450-1Aの活性が高まることが観測された。一方、毒性の弱いもの(あるいは低濃度レベル)であっても長期間の摂取による慢性効果、潜伏効果などがあるものと考えられ、これらの潜伏限界値などが評価できれば、発癌診断の一助となる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] I.Yamakawa, Y.Saitoh, A.Usui, A.Kazusaka, I.Sasaki: "High-performance fiber-optic sensing system developed for medical assessment of cytochrome P450 activity"Measurement Science and Technology. (採録決定). (2004)

  • [文献書誌] I.Yamakawa, Y.Saitoh, A.Usui, A.Kazusaka, I.Sasaki: "High-Performance Fiber-Optic Sensing System Developed for Medical Assessment of Cytochrome P450 Activity"Proceedings of 16^<th> International Conference on Optical Fiber Sesor (OFS-16). ThP-8. 596-601 (2003)

  • [文献書誌] I.Yamakawa, Y.Saitoh, A.Usui, A.Kazusaka, I.Sasaki: "Development of Fiber Optic Sensing System for Analyzing Isozymes Reaction of Cytochrome P450-1A Doubted as Carcinogen Activator"OPTICAL REVIEW. Vol.10 No.6. 585-587 (2003)

  • [文献書誌] 臼井, 斉藤, 山川, 数坂, 佐々木: "光ファイババイオセンシング技術に基づく食品の安全性評価システムの開発"第8回電子情報通信学会北海道支部インターネットシンポジウム論文集. 40-44 (2004)

  • [文献書誌] 山川, 臼井, 斉藤, 数坂, 佐々木: "光ファイバセンシングシステムによる代謝酵素Cytochrome-P450の検出および定量法の検討"第8回電子情報通信学会北海道支部インターネットシンポジウム論文集. 48-51 (2004)

  • [文献書誌] 斉藤, 臼井, 山川, 数坂, 佐々木: "光ファイバ-バイオセンシングシステムを用いた環境汚染評価法の検討"第8回電子情報通信学会北海道支部インターネットシンポジウム論文集. 27-30 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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