研究概要 |
高齢者歩行支援のための歩行支援カート用速度支援補助装置の開発を目的として、今年度は以下の成果を得た。 ●前年度まで明らかにした、サーボ特性をもつオブザーバベース型一般化安定化補償器の設計法を歩行支援カートに実装し、速度を一定に保つことができることを実験的に検証した。特に、屋内施設にある実際のスロープにおいて提案する制御系設計手法の有効性を確認した。 ●オブザーバを安定化補償器として利用した内部モデル制御のプログラムを実装し、歩行支援カートでの実験検証を行い、実用化のための基礎データを獲得した。下肢機能が低下している人に対して、本研究で開発した試作機が歩行のための補助に有効であることを確認した。 ●本研究の内容をつぎの論文としてまとめた(他国際会議論文1件を発表済、1件を投稿中)。 〓Internal Model Control for Assisting Unit of Wheeled Walking Frames, IEEE Conference on Control Applications, pp.928-933, 2004. 〓Disturbance Decoupling Control of A Mechanical System by Reduced Order Observer Based Stabilizing Controller, IEEE Conference on Control Applications, pp.1751-1756, 2004. 〓歩行車の速度制御補助装置の設計開発、日本機械学会論文誌,2005(投稿中) 〓外乱除去と非干渉化を同時に達成する安定化補償器の構成法とパラメータ変動に関する考察、システム制御情報学会論文誌,2005(投稿中)
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