• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

安静閉眼時背景脳波の判読所見を反映した高精度脳波モデルの構成

研究課題

研究課題/領域番号 15560390
研究機関福岡工業大学

研究代表者

西田 茂人  福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (10156078)

キーワード背景脳波 / 脳波判読 / 脳波モデル / 特徴の定量表現 / 優位律動
研究概要

安静閉眼時背景脳波は,脳波の中でも基本となる持続的な波であり,訓練を受けた脳波判読医(判読医)の経験を基に判読され,その結果は判読所見として判読報告書に記載されている.
本研究では,背景脳波の特徴を適切に表現するモデルを用いて,判読医による判読所見を反映した時系列を発生する脳波モデルを構成することが目的である.本年度は,背景脳波の中で,脳波判読において最も重要な優位律動に着目して,判読医が捉えている優位律動の特徴と脳波モデルパラメータとの対応を明確にした脳波モデル構成を行った.判読医が脳波を判読する際に注目している優位律動の特徴としては,振幅変動(いわゆるwaxing and waning)とOrganizationがある.本研究では,最初に,振幅変動の周期とモデルパラメータとの関係式をシミュレーションを基に求め,その関係式を用いて,実脳波の振幅変動の周期を推定した結果,実脳波から測定した周期の値に近い良好な結果が得られた.また,判読医によるOrganization判定値と相関が高いモデルパラメータの関数を要素にもつ線形回帰式によって,Organizationの判定式を構成し,これを実脳波に適用した結果,従来の脳波モデルを用いない判定式よりも判定精度を向上することができた.以上の成果によって,これまで経験に基づいて行われていた判読医による脳波判読の要領と,脳波モデルとの対応が明確になり,判読所見を反映した脳波モデルの構成がより高精度に行うことができる.
本年度の研究成果は,学会の講演会で発表し,査読付き論文に投稿予定である.また,徐波の特徴である周波数変動特性を厳密に反映させた脳波モデルの構成に関する研究は,本研究の一部であり,この成果が査読付き論文に掲載されたので,本報告書の研究発表の項目に記載した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 西田 茂人: "徐波の振幅変動と周波数変動特性を反映した脳波モデルの構成"生体医工学. 41・3. 205-212 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi