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2004 年度 実績報告書

廃棄物処理量の増大を目的とした低環境負荷型高機能セメントの材料設計

研究課題

研究課題/領域番号 15560393
研究機関東京工業大学

研究代表者

坂井 悦郎  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90126277)

研究分担者 大場 陽子  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50223938)
キーワード廃棄物処理 / 普通ポルトランドセメント / 混合セメント / 高炉水砕スラグ / 高炉徐冷スラグ / CO_2削減 / 中性化抑制 / 塩化物イオン浸透抵抗性
研究概要

京都議定書の採択などと関連して、CO_2削減は非常に重要な課題となっている。建設分野において、その目標を達成するためには、CO_2排出量の多いセメントにおいて、低減対策を行う必要がある。既に、セメント焼成時における廃棄物処理量の増大を目的に検討を行い、間隙質量を増大させ、性能を確保し、かつ廃棄物処理量を増大させ材料設計手法について提案した。本年度は、さらに廃棄物を有効に利用した混合セメントとすることで、CO_2削減と新たな機能を確保するための材料設計にっいて検討を加えた。混合セメントの水和反応解析の結果、製鉄所の廃棄物である高炉水砕スラグ微粉末の反応は迅速に進行するので、水和熱低減のためには、粉末度を小さくする必要があることを明らかにし、また、粉末度の小さな高炉水砕スラグ微粉末は、高性能AE減水剤を添加した場合の流動性が向上することを明らかにしている。さらに高炉徐冷スラグ微粉末は、C_3Aの水和を抑制し、流動性の経時変化を小さくする効果があること、また、中性化抑制効果があることを明らかにしている。さらに、高炉徐冷スラグ微粉末と高炉水砕スラグ微粉末を普通セメントと混合した混合セメントは、CO_2発生量を普通セメントの半分程度に低減できること、しかも高炉水砕スラグ微粉末の効果により塩化物イオンの浸透抵抗性も有する優れた低環境負荷型セメントであることを明らかにしている。以上のことを総括して、廃棄物処理量を増大させた混合セメントの新たな材料設計手法について提案した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2004 2003

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 高炉セメント硬化体の相組成と強度発現性2004

    • 著者名/発表者名
      坂井悦郎, 井元晴丈, 大門正機
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集 26

      ページ: 135-140

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 水和反応解析を利用した混合セメントの材料設計2004

    • 著者名/発表者名
      坂井悦郎, 井元晴丈, 宮原茂禎, 大門正機
    • 雑誌名

      セメント・コンクリート 694

      ページ: 46-53

  • [雑誌論文] 高炉徐冷スラグと高炉水砕スラグを併用した32.5N/mm^2クラスセメントに関する研究2004

    • 著者名/発表者名
      盛岡実, 前田悦孝, 坂井悦郎, 松下博通
    • 雑誌名

      コンクリート工学論文集 15

      ページ: 79-88

  • [雑誌論文] 高分子系分散剤と粘土鉱物の相互作用2004

    • 著者名/発表者名
      新大軌, 坂井悦郎, 大門正機
    • 雑誌名

      セメント・コンクリート論文集 58

      ページ: 387-392

  • [雑誌論文] 高炉セメントへの2種類の高分子系分散剤の吸着挙動2004

    • 著者名/発表者名
      新大軌, 長尾之彦, 坂井悦郎, 大門正機
    • 雑誌名

      セメント・コンクリート論文集 58

      ページ: 393-398

  • [雑誌論文] 混合セメントの水和反応に及ぼす混合材の種類とキャラクターの影響2003

    • 著者名/発表者名
      井元晴丈, 坂井悦郎, 宮原茂禎, 大門正機
    • 雑誌名

      セメント・コンクリート論文集 57

      ページ: 30-36

  • [図書] コンクリート混和材料ハンドブック(日本材料学会編)2004

    • 著者名/発表者名
      坂井悦郎(分担)
    • 総ページ数
      475
    • 出版者
      (株)エヌ・ティ・エス

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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