| 研究概要 |
1.震後の孤立地区発生を考慮した既設道路橋の地震防災上の重要度評価システムの構築に関する検討
1)道路閉塞予測法の改良
昨年度,兵庫県南部地震時の神戸市長田区および東灘区の街路閉塞データのマハラノビスの距離に基づく判別分析を行い,その時の分散・共分散行列を用いた道路閉塞の予測法を提案した.今年度はさらに適用性ならびに精度の高い予測法を導くための基礎的な研究として,街路閉塞を確率論的に捉える手法を開発した.またこれに関連して,車両の障害物回避走行シミュレーションプログラムを作成し,これを用いた木造家屋等の瓦礫を車両が回避しながら走行するために必要なスペース等の算定法を開発した.
2)震後の各時期を時系列的に捉えた場合の既設道路橋の重要度評価法に関する検討
避難期,救援期および応急復旧期等の時系列を考慮して道路橋の耐震補強優先順位を算定する手法を導き,簡単なモデルネットワークならびに徳島市中心部道路網ネットワークを対象として,時系列考慮の有無が補強順位に及ぼす影響について検討した.
2.複数の橋梁を同時に耐震補強する場合の最適組合せ決定法の開発
簡単なモデルネットワークを対象とした検討より,同時補強橋梁数の相違が補強順位に少なからぬ影響を及ぼすことが分かった.
3.落橋,道路閉塞等の地震被害ならびに既設道路橋の重要度等の予測・評価結果の汎用GISを用いた表示システムの構築に関する検討
Arc GISを用いて,徳島市および北島町の災害予測のためのデータベース作成を開始した.
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