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2003 年度 実績報告書

多軸応力下にある鋼橋梁部材交差部の応力性状と疲労強度

研究課題

研究課題/領域番号 15560410
研究機関法政大学

研究代表者

森 猛  法政大学, 工学部, 教授 (10157860)

キーワード2軸応力 / 疲労強度 / 部材交差部 / 疲労照査 / 2軸疲労試験システム / 応力集中
研究概要

鋼橋梁部材交差部の疲労強度は、交差する部材に生じる応力の影響を無視して1軸状態の疲労試験から求められることが多い。しかし、鋼橋梁の疲労損傷が生じた部分は多軸応力状態にある場合が多く、今後数多くの鋼橋の疲労に対する安全性を確保するためには、多軸応力下の部材接合部の疲労強度を明らかにするとともに、その評価方法を確立する必要がある。今年度の主たる成果は以下の2点である。
純粋な2軸応力場と任意の多軸応力場を再現できる疲労試験システムを開発し、このシステムを利用して、版桁橋の主桁・横桁交差部をモデル化した試験体の疲労試験を行い、2軸応力を受ける場合の疲労強度について検討した。その結果、2軸応力状態で疲労寿命は大幅に減少することが明らかとなった。その原因は横桁に作用する応力によって主桁ウェブの応力が増加することと、応力の2軸性に原因がある。このことを応力測定試験と有限要素応力解析から確かめた。
主桁・横桁交差部の応力性状を明らかにする目的で、実橋梁を対象とした有限要素応力解析を行った。さらに、応力解析結果を利用した主桁・横桁交差部の疲労寿命評価を行った。解析対象は支間30m・鋼I断面合成桁形式(主桁本数:4)の2車線道路橋である。そして、以下の結果を得た。横桁下フランジが交差する中桁ウェブには、2軸応力の影響で高い応力集中が生じる。横桁下フランジに生じる応力は、主桁ウェブに生じる応力の-0.3〜1.5倍の範囲にある。応力解析結果と疲労設計指針を利用して、2軸応力の影響を考慮した交差部の疲労照査法を示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 平山 繁幸, 森 猛: "横桁フランジが交差する主桁ウェブ溶接部の疲労強度に対する2軸荷重の影響"土木学会論文集. No.745. 121-130 (2003)

  • [文献書誌] 平山 繁幸, 森 猛, 秋本 伸介: "鋼I断面橋梁の主桁・横桁交差部の応力性状と疲労寿命評価"鋼構造年次論文報告集(日本鋼構造協会). 第11巻. 525-530 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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