研究課題
基盤研究(C)
モンテカルロ法は、きわめて広範囲の問題解決に応用することができる。それ故、その適用の際には、解析的に解けない問題への応用を考える場合が多い。そのような場合に、実用的な計算精度で実用的な計算時間内に所要の結果を出すことを目的に、効率化モンテカルロ法に関する研究を開始した。先ず、着目事象を計算機内で正確に再現して、所要量を平均値として求める方法(事象再現型モンテカルロ法)の効率化を考えた。一般に、モンテカルロ計算は積分形式に表現することが可能であり、このような積分形式での計算法を領域積分型モンテカルロ法と言い、既に多く研究されている。しかし、問題によっては、その定式化において、積分領域の記述に充分な検討が必要な場合があり、このような場合、事象再現型モンテカルロ法の適用が検討される場合が多い。事象再現型モンテカルロ法は、計算効率上の問題があるものの、広範囲の問題に容易に適用することができ、安定的に所要解を得ることができるからである。本研究では、その効率化法の開発を行った。その後、さらに広範囲の問題に適用できる効率化法として、準モンテカルロ法の考え方を導入し、より一様性を強調した擬似乱数列を考えた。そして、そのような擬似乱数列を用いてモンテカルロ計算を行えば、効率化が行えることを数値計算によって確かめることができた。擬似乱数は、他にも多くの具備すべき条件があるので、今後、それらについても検討していく予定である。
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材料 54・3
ページ: 314-319
Journal of the Society of Materials Science Japan Vol.54, No.3
第20回材料・構造信頼性シンポジウム講演論文集 20・1
ページ: 122-126
Proceeding of Symposium on Material and Structural Reliability Vbl.20