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2003 年度 実績報告書

高松地域における不圧地下水の流動と水質形成機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15560444
研究機関香川大学

研究代表者

河原 能久  香川大学, 工学部, 教授 (70143823)

研究分担者 長谷川 修一  香川大学, 工学部, 教授 (00325317)
キーワード不圧地下水 / 地下水位 / 地下水質 / ヘキサダイアグラム / トリリニアダイイグラム / 地下水環境データベース / 地番情報データベース / 水利用
研究概要

本研究の目的は,高松平野における水循環や水利用を検討する際の要となる,不圧地下水の流動と水質の実態を明らかにすることである。高松平野の西部から中央部にかけては扇状地が広がっており,地下水流動の解析には旧河道など地下水が選択的に流れる水ミチを特定することが必要である。そのために,我々がこれまでに調査・分析したデータのみならず他機関によるデータも収集・データベース化し,地下水の流動や水質の場所的・時間的な変化を検討した。
平成15年度では,主に,(1)航空写真判読による旧河道位置の推定と不圧帯水層の地質データの収集,(2)74箇所の井戸での不圧地下水の水位・水質(水温,pH,電気伝導度,酸化還元電位,溶存酸素,各種イオン(主要成分と鉄,マンガン))調査・分析,(3)香川県による不圧地下水の水質データの収集・整理を行った.
収集した水位データを検討した結果,次のことを明らかにした。(1)地下水位の等値線は標高の等高線にほぼ平行となること,(2)地下水位は8・9月に最高に,3・4月に最低となり,その変動幅は1〜2m程度であること,(3)高松平野全般における地下水位の経年的な変動傾向は認められないこと,(4)降雨に対する水位の応答は近接地点間でも大きく異なり水ミチを考慮することが必要であること,などである。
また,水質データの検討より以下の知見を得た。(1)pHが7〜8を示す地点は夏季には平野の北部や西部に偏在するが,冬季には中央部にまで拡大すること,(2)酸化還元電位には季節的な変化が認められること,(3)主要イオン量に基づくヘキサダイヤグラムより,溶存イオン量の多いグループ,少ないグループ,施肥や家庭雑排水の影響を受けているグループ,海水侵入の影響を受けているグループの4つに大別できること,(4)年間を通じて硝酸性窒素が環境基準を超えている地点が存在することなどである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 橋本美智子, 河原能久, 渡邉健一: "高松地域における不圧地下水の水質の特性とその類型化"平成15年度四国支部技術研究発表会講演概要集. 9. 188-189 (2003)

  • [文献書誌] 橋本勇平, 河原能久, 山崎秀幸: "高松市における表層土質の雨水浸透能力の評価"平成15年度四国支部技術研究発表会講演概要集. 9. 188-189 (2003)

  • [文献書誌] 橋本勇平, 河原能久, 山崎秀幸: "高松市への雨水浸透施設の導入可能性に関する検討"土木学会年次学術講演会講演概要集,II部門. 58(CD-ROM,2p). (2003)

  • [文献書誌] 長谷川修一, 岡添真衣, 川井淳: "高松平野の地盤情報データベースの構築"平成15年度四国支部技術研究発表会講演概要集. 9. 181-182 (2003)

  • [文献書誌] Hasegawa S., Kanayama S., Kozato T., Ishii H.: "Subsurface structure and groundwater of the Takamatsu crater (cauldron) by CSAMT method and boring data"Groundwater Engineering - Recent Advances', Kono, Nishigaki & Komatsu (eds), Ashgate Pub. Co.. 443-450 (2003)

  • [文献書誌] 河原能久, 橋本勇平, 山崎秀幸, 渡邉健一: "高松市における雨水浸透施設の適用性の検討"土木学会水工学論文集. 48. 331-336 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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