研究課題/領域番号 |
15560452
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中辻 隆 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60123949)
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研究分担者 |
鈴木 宏典 日本自動車研究所, 安全・情報研究部, 研究員
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キーワード | 交通状態推定 / プローブ車データ / 感知器データ / カルマンフィルター / 交通流シミュレーション |
研究概要 |
1)OD交通量、交差点右左折率推定モデルの組み込み 感知器データから、道路網のOD交通量や交差点右左折率を推定する手法を開発した。具体的には、確率的利用者均衡概念に基づく分布交通と配分交通の同時推定モデルと遺伝的アルゴリズム組み合わせて、リンク交通量データからOD交通量、経路交通量を逆推定し交差点の右左折率を求める手法の開発を行った。同時推定モデルの制約条件から両側制約と片側制約2つの手法を定式化するとともにOD交通量の推定に基づく従来法との比較を行った。リンク交通量と交差点右左折率を実測した小、中規模道路網に加え車両感知器データを用いた大規模な道路網への適用も行いリンク交通量が精度良く計測されている中小規模の道路網での再現性の良さを確認した。また、車両感知器によるリンク交通量データの計測を前提として、感知器数や配置、あるいは計測データの精度が推定結果に及ぼす影響に関して分析を行い、小規模な道路網の非渋滞状況の再現を行うには、約半数のリンクで誤差20%以下の計測データが利用できることを明らかにした。 2)他の交通状態変量推定モデルの作成 都市内街路で計測される車両感知器データは直近下流部にある信号交差点の信号制御の影響を受ける。交通流の衝撃波理論を用いて信号制御の影響を除いた交通状態を推定する手法の開発を行った。交差点からの距離および混雑度に拘わらず非断続流(Uninterrupted Flow)状態での交通量と速度を推定出来ることを明らかにした。これによって、先に求めた確率利用者均衡等のモデルによる推定値と実測車両感知器データとの比較が可能となった。
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