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2003 年度 実績報告書

建築廃棄物を再利用した循環型建築構法・材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15560507
研究機関金沢工業大学

研究代表者

後藤 正美  金沢工業大学, 工学部, 助教授 (40170469)

研究分担者 鈴木 祥之  京都大学, 防災研究所, 教授 (50027281)
永野 紳一郎  金沢工業大学, 工学部, 教授 (40329371)
浦 憲親  金沢工業大学, 工学部, 教授 (50064473)
西村 督  金沢工業大学, 工学部, 講師 (30367445)
キーワード廃材利用 / 材料特性 / 環境特性 / 新建材 / 自然素材
研究概要

近年、廃木材の有効な活用方法が求められているが、処理、対策等についてほとんど研究されず社会的に大きな問題となっている。
本研究は、主に山林から出る間伐材を細かく砕いたオガ粉を壁土材料として用いた調合及び試験方法の確立、パネル化する事で自然還元型建材としての開発を目的に実験的検討を行い、次の点を明らかにした。
調合では、オガ粉混入量がオガ粉の大きさφ4のとき、土の50%の量までが限界で絶対容積及び質量調合を提案した。しかし、オガ粉の大きさφ8のときは試料表面に水の浮きやささくれが目立ち、調合が困難である。
強度試験では、オガ粉土比(O/C)あるいは砂土比(S/C)の増加に伴い、土の量が減ることから付着力が低下するため強度が減少する。また、水合せは供試体表面の滑らかさ及び強度向上が認められず、試料作製に時間がかかるため利点は認められない。
パネルの吸水率は、原土の影響を受け大きい粒子が多いほど増加する。
またオガ粉、古紙、廃繊維、柿渋、ヒバ油、木酢液、べんがらの7種類の材料の調合割合を変えた7試料を作成し、建材表面からの放散実験、断熱性能実験、吸放湿性能実験の性能評価を行った。
その結果、放散実験では、検出されたすべての物質の放散速度総合的に比較して建材(6)(調合割合がオガ粉:古紙:廃繊維:柿渋=2:4:1:0.55)としたものが最も放散量が低い建材となった。
断熱性能実験では、どの建材も確たる差は現れなかったが、すべての建材で木材よりも断熱性能がよいことが確認できた。建材(6)(前出)は、0.082(W/m・K)という結果が得られ試料中最も断熱性能に優れていることがわかった。
吸放湿性能実験では、建材(7)(調合割合がオガ粉:古紙:廃繊維:柿渋=3:1:0:2.5)が吸湿域で吸放湿勾配が最も高く、放湿域で吸放湿勾配が最も低くなり、吸放湿性能において最も優れた建材であることがわかった。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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