研究課題
基盤研究(C)
空中浮遊真菌はアレルギーなど健康問題を引き起こすことがあるが、さまざまな測定方法があり、培養法のエアサンプラーも種類が多い。またこれらは動力・技術を必要とし、長期データの大量収集には不向きである。本研究では、データ蓄積と居住者による汚染状態把握のために、簡易なモニタリング方法の開発を目的とした。現在一般に用いられているエアサンプラーの精度について明らかにし、サンプラー間のデータの換算を可能にした。また提案する簡易測定法は垂直捕集材に付着した浮遊真菌を直接培地面に採取する方法とすることを決定した。採取者の個人内・採取者間に有意差はなく、PET材が測定値の変動係数を小さくすることを示した。曝露期間、風速、帯電量、湿度の影響について検討した。曝露期間が2週間以上の場合採取量は曝露期間に比例せず、7〜14日間が最適捕集期間と考えられた。捕集面に垂直に当たる気流速度と捕集面接触した胞子の捕集面付着率の積を相当サンプリング係数と定義し、風速が大きいと相当サンプリング係数が減少するが室内気流下では無視できる程度であることを示した。帯電量が大きいと相当サンプリング係数が大きくなるが、相対湿度35%以上ではPET材の帯電量は低く、帯電状態の影響は少ないことを示した。居住者による測定結果から、方法の改良を行った。無効サンプルの原因はトラベルブランク、培地で採取する時の圧力の違いであった。トラベルブランクについては滅菌を完全にするため、エタノール含浸綿を入れたサンプラーケースを、採取時の圧力の違いについては重りによって25g/m^2の圧力で採取する方法を考案した。この方法で予備実測を行い、測定精度の向上を確認した。さらにこの方法を用いて、口頭で方法を説明する実測と郵送方式(紙面による説明)による実測を行い、無効測定を20%に抑えられることを示した。
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Proceedings of 8^th International conference on Healthy Buildings
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