研究概要 |
地球環境の観点から,省エネルギー,省資源が必要とされ,このために建築関連分野に於いても,ライフサイクル評価手法やリサイクルの研究がなされているが,建築物の省資源のための最も基本的な考え方は長寿命化であると考えられる。 一方,科学技術の進歩,社会システムの変化,生活様式の変化,価値観の多様化などによって,建築物の長寿命化はますます難い面が見られる。長寿命化を必要とする社会的要因とそれを阻む要因の整理が必要である。 今年度は以下のようなデータ収集,整理を行った。 1.建築物の長寿命化に関する要素を次の分類に従って洗い出しを行い完了した。 (1)材料,構法,構造などハード面 (2)建築物の計画面平面的配慮,断面的配慮(融通性,可動性,可変性) (3)建築物の保存と長寿命との関連 (4)リユウース,リサイクルと長寿命との関連 2.各要素に対する評価方法及び評価結果のデーターの収集を行い完了した。 日本建築学会(計画系・構造系・環境系)論文集,大会梗概集,国際会議プロシーディング等の学術文献,建築雑誌,建築技術,建築仕上技術,建築とまちづくり等の雑誌,各財団法人等の調査研究報告書より評価方法とその成果を収集。 3.各要素間の相互関連について整理している。(図式化は次年度) ライフサイクルの概念から整理を進め,ある程度成果が上げられた。
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