研究課題
魅力的な都市には人々の生き生きとした活動がある。物的空間だけで魅力ある都市景観を形成することは困難であり、活気あるアクティビティが存在して初めて都市は輝きを増し、都市の活性化にも資する成果を生むことができる。街路、広場などの公共空間は、都市におけるアクティビティの主要舞台である。従って、都市景観形成に当たっては、公共空間の物的改善に加えて、その地活用を適切にコントロールする手法の確立が必要不可欠である。本年度は、上記のような問題意識に基づき、次の手順で公共空間利活用の実態及び制度の調査・分析を行った。(1)千葉市中心市街地に位置する中央公園及び中央公園プロムナード歩道において、オープンカフェとパラソルギャラリーの実験を行い、現行制度化における公共空間利用の可能性と限界を検証するとともに、公共空間の利活用が生み出す賑わいの実態と都市活性化に対する効果を調査・分析した。(2)清州市(韓国)中心市街地の歩行者空間を対象に、公共空間の屋台利用等に関する規則及びガイドラインを収集し、同市の都市計画担当部局にヒアリングを行い、運用実態に関する現地調査を行った。(3)ロンドン(英国)において、ポートベロー地区を対象に昨年に引き続き路上マーケットの調査及び歴史的背景文献調査を行い、さらにレスター広場地区を対象にオープンカフェ利用の現地調査及び許可運用状況に対する市当局へのヒアリング調査を行った。(4)コペンハーゲン(デンマーク)で開催された国際会議Cities for People - Walk21-V -において公共空間の利活用に関する研究成果を発表し、本テーマの研究・実践に取り組んでいる各国の研究者及びプランナーと研究討議を行った。
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建築雑誌 120・1527
ページ: 44-45
2004年度日本建築学会関東支部研究報告集,II
ページ: 257-260
Proceedings of Cities for People - Walk21-V -, Copenhagen CD-R(6P)