研究課題/領域番号 |
15560537
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
萩島 哲 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 名誉教授 (70038090)
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研究分担者 |
有馬 隆文 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (00232067)
趙 世晨 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (80304848)
坂井 猛 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (30253496)
佐藤 誠治 大分大学, 工学部, 教授 (70113412)
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キーワード | アイマーク・レコーダ / 街路景観 / 歩行者 / 注視実験 / 認知地図 |
研究概要 |
最終年度では、歩行者優先道路でのにぎわいの実態、それに移動しながら注視する景観要素とそれに影響を与える要因について分析した。 1.調査の概要 (1)歩行者優先道路環境:細街路網、店舗とサービス道路、交通制御などについて調べた。 (2)アイマーク視認実験:街路歩行中でのアイマーク実験を行った。そして頻繁に注視された景観要素の分析を行った。 (3)エレメント想起実験:アイマーク実験の歩行経路と同じ経路で街路を撮影したビデオを被験者見せ、その後印象に残ったものを白地図上に書いてもらった。認知地図。 2.分析結果の概要 (1)テーマ性のある街路のゾーン形成が賑わいの基底にあること。細街路の機能分担。 (2)装置としての「店舗」、歩行する「人」達は、商業地街路での注視の主要な要素である。 (3)装置に臨時に付け加えられるオープンカフェ等の「添加要素」や、そこに立ち止まり利用する「滞留者」は、それ自体新たに頻繁に注視される要素となり、それは認知地図に書き込まれる(「記憶」に残る)。 (4)その「添加要素」は、街路の景観評価を変える要因にはなるが、評価の程度は、元々の街路景観の性質によって異なる。 街路に設置された「添加要素」は、記憶にも残るもので、街路空間の評価を変えることができる。しかし、それが付加された街路の評価は必ずしも向上するわけではない。「添加要素」を用いて魅力ある街路空間を作るためには、人の流れや歩行者密度を考慮した空間作りが必要である。
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