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2003 年度 実績報告書

パリ郊外の田園都市に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15560559
研究機関九州大学(芸術工学研究院)

研究代表者

土居 義岳  九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (00227696)

キーワードシュレンヌ市 / 田園都市 / セーヌ県低廉住宅公社 / 住宅法
研究概要

今年度は、パリ郊外のシュレンヌ市田園都市に対象を絞り、資料収集をおこなった。同市博物館に所蔵されている、セーヌ県低廉住宅公社作成の敷地図面、建築図面を複写した。また国立公文書館に所蔵されている、同公社の議事録などを閲覧した。また関連研究書を収集し、既往研究の検討をほぼ終えた。
建築図面等は、カメラで接写し、日本に持ち帰ったのち、CADソフトにより清書しつつ、分析項目を挙げつつデータベース化した。また議事録は、敷地選択理由、建設方針基本、財政状況、建築家の登用、等に注目しつつより閲覧し、とりわけ20世紀初頭において相次いで制定された住宅法の影響を読みとることができた。
そこから数回における建設事業ごとに建設された部分が特定できた。
また当初はイギリスの田園都市を手本として、運営としては独立採算型、フィジカルには低層独立住宅型の住宅地を建設しようとしたが、国レベルの住宅政策の転換から、経営的には国からの財政補助、フィジカルには中層集合住宅というかたちで実現された。しかしそれでも当初の理念は部分的には実現された、ということを明らかにした。
公社において、敷地選定としては、鉄道による都心アクセス、景勝の地であることなどが考慮されたこと、住宅建設においては当初は19世紀的な労働者住宅タイプであったが、1930年代以降はより標準化された、特定の階層に特化していない近代住宅が主流になっていることを確認した。
以上の研究成果をまとめ下記「11.研究発表」に挙げた論文を書き、日本建築学会に投稿し、掲載が決定された。またその続編である論文『セーヌ県低廉住宅公社の建築・美装委員会---フランス田園都市誕生の枠組み』は審査中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 土居義岳, Erwan Gallou: "セーヌ県低廉住宅公社の田園都市理念と財政"日本建築学会計画系論文報告集. No.577(発表予定). (2004)

  • [文献書誌] 土居義岳, 馬場小葉紅: "シュレンヌ田園都市の低層住宅のプランの変遷"日本建築学会九州支部研究報告. 第43号・3. 653-656 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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