研究課題/領域番号 |
15560560
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
谷 直樹 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (40159025)
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研究分担者 |
濱島 正士 別府大学, 文学部, 教授 (20156392)
橋爪 紳也 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90228403)
碓田 智子 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (70273000)
酒井 一光 大阪市文化財協会, 学芸部・学芸課, 学芸員 (20291180)
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キーワード | 歴史系博物館 / 建築史 / 常設展示 / 企画展示 / 学習普及活動 / 資料収集保存 / 展示設計 / ディスプレー |
研究概要 |
日本の博物館施設は5,000館を越え、年間利用者は3億人に上ると推定されている。その過半数は歴史系博物館が占めており、歴史や文化に関する生涯学習施設として大きな役割を果たしている。一般に歴史系博物館の事業は、展示活動(常設展示と企画展示)、学習普及活動、資料収集保存活動に分けられる。これまでの歴史系博物館の展示活動は歴史・考古・民俗・美術に限定されていたが、近年は建築史の分野にも拡大しつつある。 本研究は、歴史系博物館の大半を占める公立施設の中から、設置者が都道府県・政令指定都市・中核都市に建設された博物館を対象にして、その展示活動(常設展示、企画展示)、学習普及活動、資料収集保存活動を取り上げ、建築史に関わる展示や活動に関する現状と問題点を明らかにし、建築史の立場から種々の考察を行なった。 本研究の特徴は、これまで注目されることが少なかった常設展示計画に着目していることである。歴史の常設展示は、本来は言葉や文章で伝える歴史事象を資料で物語る点に特徴があるが、単に資料を並べるだけでなく、歴史の通史やテーマを空間に翻訳し、展示空間全体を計画する展示設計(ディスプレー)が不可欠である。本研究では展示設計を種々の角度から分析を行なった。 平成16年度は最終年度にあたるので、昨年度に引き続き、東日本の博物館を対象に、(1)展示活動、(2)学習普及活動、(3)資料収集保存活動について、実際に博物館を訪れて展示場の実測調査、写真撮影を行い、また学芸員にヒアリングを実施し、全国でおよそ100館の資料を収集し、総括した。さらに、学習普及活動と住教育・建築史教育に関する資料の収集、歴史系博物館における建築史資料についてのヒアリングを実施し、その結果をまとめた。
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