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2005 年度 実績報告書

古代ギリシア都市メッセネにおけるアスクレピオス神域のストアの復元的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15560568
研究機関都城工業高等専門学校

研究代表者

林田 義伸  都城工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (00149999)

キーワード古代ギリシア / メッセネ / アスクレピオス神域 / コリント式 / 屋根架構 / 設計法 / 比例関係 / 古代尺
研究概要

1.ストアの平面及び立面の設計手順に関する再検討
昨年度の分析で、8尺を基準とするストア平面の設計手順についての可能性を示したが、理論値と実測値の誤差が幾分大きいこと、基準寸法での柱割付と最終的な柱割付が異なり、その結果、柱間寸法が基準寸法と大きく異なってしまったこと、更に、この神域の中心には神殿が建設されており、神殿との設計上の関連性を検討していないことなど、問題移転が多かった。今年度はこれらの問題点を解消すべく、神殿の設計法の分析を合わせて実施し、新たな見解を得ることができた。
先ず、神殿平面の設計法を分析した結果、神殿幅(第2クレピス)は(5 1/2×基準寸法)、神殿長さ(第2クレピス)は(11 1/2×基準寸法)として算出され、神殿幅は40尺として設計が始められたことが分かった。一方、ストアは、南北ストアの長さが神殿幅の4倍、東西ストア長さは神殿幅の凡そ3 2/3倍が想定され、ストアのスタイロベイト幅の微調整が、基準寸法と南北ストアや東西ストアの柱間寸法との微妙な差を生み出したことが判明した。
2.関連研究 古代ギリシアにおけるアテネのアクロポリスのプロピライアの設計手順に関する分析
アスクレピオス神域ではストアがコリント式、神殿がドリス式で建設されており、ストアでは基準寸法で設計された後、柱間寸法を調整し、古代尺では表記できない寸法として施工されている。そこで、設計法の関連研究として、プロピライアの分析を行った。プロピライアはドリス式とイオニア式が併用されているもので、様式を併用することで設計法に何らかの特殊性が発生するかを検証することを目的としている。分析の結果、根本的な設計法の相違は無いものの、イオニア式が用いられる建物内部においては、当初は柱の心々間寸法で設計されたものが、最終的には柱の内法寸法で調整されていることが判明した。
3.報告書作成のための遺跡の現状調査の整理

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] アテネのアクロポリスにおけるプロピライアの設計法に関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      樋渡俊一, 林田義伸
    • 雑誌名

      日本建築学会九州支部研究報告 第45号

      ページ: 821-824

  • [雑誌論文] 古代都市メッセネのアスクレピオス神域におけるストアの設計法2006

    • 著者名/発表者名
      林田義伸
    • 雑誌名

      日本建築学会九州支部研究報告 第45号

      ページ: 825-828

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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