• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

合金超微粒子におけるマルテンサイト変態の結晶学的及び熱力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15560574
研究機関大阪女子大学

研究代表者

唯木 次男  大阪女子大学, 理学部・環境理学科, 教授 (90029885)

キーワードマルテンサイト変態 / 合金ナノ粒子 / サイズ効果 / 結晶構造 / 透過電子顕微鏡観察 / 電子回折
研究概要

合金のマルテンサイト変態に及ぼすサイズ効果を実験的に解明するには,合金微粒子のサイズを揃えることが重要である。本研究では,単分散合金ナノ粒子の作製法としてS.Sunら(Science,2000)が提唱した有機合成法に従い,鉄ペンタカルボニルFe(CO)_5,と白金アセチルアセトナート(Pt(CH_3COHCOCH_3)_2)(Pt(acac)_2),を原材料として,種々な組成のナノメータサイズFe-x at.%Pt合金微粒子を作製し,それらの室温における構造と加熱・冷却時の相変化を透過電子顕微鏡観察および電子回折により調べている。本年度に得た主な結果は以下の通りである。
(1)as-synthesized試料は約5nm径の大きさの揃った粒状の生成物からなっていた。その粒状生成物はPt-rich γ相Fe-Pt合金と鉄酸化物(マグネタイト:Fe_3O_4)の混合であった。マグネタイトの相対量はPt(acac)_2に対するFe(CO)_5のモル比が大きい試料ほど多くなるようであった。
(2)Fe(CO)_5とPt(acac)_2のモル比がおよそ9:1およびそれ以上のas-synthesized試料では,加熱時,はじめFe-Pt合金α相が出現すると同時にマグネタイトが消失し,α相単相のみとなった。さらに昇温すると,γ相が出現し,試料はα相とγ相の2相混合となった。さらに高温では,試料はγ相単相となった。加熱によるこれらの相変化は微粒子試料の平均組成に対応するバルクの状態図から概ね予想されるものであった。この熱処理により,Fe-Ptも合金微粒子の平均粒径は約15nmに増大した。
(3)上記オーステナイト化処理により生成した平均粒径約15nmのFe-Pt合金γ相粒子は室温に冷却後も残留した。平均組成がFe-5.4at.%PtのFe-richγ相微粒子試料においてさえ,室温の電子回折図形にはbcc相からの極微弱な回折リングが認められるものの,fcc相からの強い回折リングが認められた。こうして得られたγ相粒子は103Kまでの低温においてもマルテンサイト変態を起こさなかった。
(4)以上の結果より,Fe-Pt合金γ相はナノメータサイズになると極めて顕著な安定化を示すことがわかった。本結果は2005年6月に中国・上海で開催されるマルテンサイト変態国際会議(ICOMAT'05)で発表する予定である。

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi