研究課題/領域番号 |
15560612
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研究機関 | 新居浜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
中川 克彦 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (40149977)
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研究分担者 |
堤 主計 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助手 (00300640)
早瀬 伸樹 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助教授 (00311100)
牛尾 一利 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (30203508)
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キーワード | biodegradation / Bacillus pumilus / block copolymers / lipase / Biodegradable polyesters / sub-ppm levels of HCl gas / optical gas sensor / tetraphenylporphyrins |
研究概要 |
1)ポリマー・マトリックスの合成及びそれらの酵素分解について:新規な生分解性高分子として、ポリ乳酸との共重合体であるポリカーボネート共重合体、ポリカプロラクトン共重合体及びポリ乳酸-ポリヘキシルアジペート共重合体を合成した。そして、高分子の偏光特性、ガラス転移温度(Tg)、融点(Tm)等と酵素による分解速度の関係を検討した。 2)酵素誘導物質を含むポリマー・マトリックスの酵素分解について:種々の生分解性高分子に酵素活性を増大させる誘導物質として、種々の高級飽和あるいは不飽和アルコールや脂肪酸を各種濃度で添加した試料を作成し、我々の見い出した微生物や市販の酵素による生分解試験を行い、全有機炭素測定装置(TOC)によりその生分解性を評価し、各々の生分解性高分子の組成に適した酵素誘導物質を見出した。 3)センサ特性について:TPPH_2誘導体の置換基がR:-OC_4H_9>-CH_3>-H>-t-C_4H_9の順にHCl gasに対する感度が低下した。一方、窒素ガスに置換した後のベースラインへの復帰速度は、-OC_4H_9<-CH_3<-H<-t-C_4H_9の順に早くなり、この結果は、TPPH_2誘導体の塩基性(pKb)の強さと一致した。次に、ポリマー・マトリックス効果について検討するとセンサ感度はPBSA>PCL、ベースラインへの復帰速度は、PCL>PBSAであった。そこで、ポリマー・マトリックスの結晶化度を測定すると、PCL(43.9%)>PBSA(37.7%)となり、ボリマーの主鎖運動による自由体積の差によるものと考えている。一方、センサ素子材の酵素による分解速度は、TPPH_2誘導体の置換基がR:-OH>-H>-CH_3>-OC_4H_9>-t-C_4H_9の順に分解速度が抑制された。
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