研究課題/領域番号 |
15560621
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
金子 裕良 埼玉大学, 工学部, 講師 (10233892)
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研究分担者 |
山根 敏 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (10191363)
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キーワード | スイッチバック溶接 / 狭開先溶接 / 溶接条件制御 / CCDカメラ / 裏ビード制御 / フィードフォワード制御 / 溶接ロボット / 電源特性制御 |
研究概要 |
高効率で高品質な溶接結果を得るために、基礎実験および数値シミュレーションを行い、ビード高さを一定に制御しかつ十分な溶接強度を保証する冷却時間が得られるような溶接条件(ストローク長、ストローク速度、溶接電流・電圧、ワイヤ送給速度など)を4.5および6mmのルートギャップについて求めた。この結果から開先幅と溶接条件の関係を導き、それを言語的に表現された知識・経験を表すのにファジィモデルの規則を構築した。このモデルを用いて、各ルートギャップにおける最適な溶接条件を推定した。 開先幅変動に対して、ビード高さを一定に保つように制御するフィードフォワード制御システムを開発した。このシステムは、レーザセンシングを用いて、開先形状を溶接前に検出し、開先幅を求める。これを用いて、溶接位置における開先幅を求める。この幅に適応して、最適な溶接条件を選択する。開先幅変動に関わらず望ましいビード高さと冷却時間が得られるような溶接条件(スイッチバックの前進・後進のストローク長、ストローク速度、溶接電流・電圧、ワイヤ送給速度など)をファジィモデルにより求め、この条件で溶接を行う。すなわち、開先幅変動に対応したフィードフォワード制御を行った。 溶接中の溶融池形状およびアーク位置等が適正な状態にあるか視覚センサを用いてモニタリングするシステムも構築した。視覚センサはロボット手先取り付けられたCCDカメラと画像入力装置および画像処理用コンピュータからなり、ウィービング中心位置に同期してベース電流を15Aに下げアーク光を低減した期間(1ms)にカメラのシャッタを開くことにより、良好な溶融池形状とアーク形状を撮影することが可能となる。撮影した画像からアーク位置および溶融池形状(幅・面積・長さ)を観察し、適正な溶接が行われているかどうかを判断した。
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