研究課題
基盤研究(C)
近年、エネルギー、環境問題への関心の高まりから熱電変換材料の実用化が期待されている。また、材料合成手法として、いわゆるソフト溶液プロセスは、環境に優しい合成手法として注目されている。本研究はソフト溶液プロセスの1つである水熱ホットプレス法を用いて微細組織制御を行った熱電変換材料を作製し、その熱電特性の評価を行うものである。水熱合成は高温、高圧下で水の存在する条件、すなわち水熱条件下での水の作用を利用する反応であるが、水熱ホットプレスでは試料粉末を固化させるため、オートクレーブ外部から内部蒸気圧よりも高い圧力で機械的に加圧することになる。この加圧により粒子間隙に存在する水が搾り出され緻密化すると同時に、熱水の作用により粉末粒子間が結合し、機械的強度の高い成形体が得られる。本研究では、最近注目されている酸化物系熱電変換材料の1つであるNa_xCo_2O_4を中心として検討を行った。クエン酸錯体法と水熱ホットプレス法を組み合わせることによって相対密度99.1%、Lotgering因子0.87の配向性の良い焼結体試料が得られた。この焼結体試料についてゼーベック係数、電気抵抗率を測定したところ、ホットプレス温度、圧力の比較的低い試料では、水熱ホットプレス処理を加えていない試料に比べてゼーベック係数は減少し、電気抵抗率は増加したが、523K、200MPaで処理した試料では、ゼーベック係数は同等であり、電気抵抗率は減少した。その結果、高温域において、水熱ホットプレス処理を加えていない試料の出力因子を若干ではあるが上回ることができた。
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