研究課題/領域番号 |
15560626
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
廣瀬 明夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70144433)
|
研究分担者 |
小林 紘二郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70026277)
上西 啓介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80223478)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
キーワード | 高温対応実装プロセス / エレクトロニクス実装 / 有機-銀複合ナノ粒子 / 低温焼成 / 界面反応 / 金属間化合物 |
研究概要 |
300℃以下の温度で実装でき、実装後には2次実装を想定した260℃でも液相を生成しない高温対応エレクトロニクス実装部を実現するための接合プロセスの開発を目的とし、以下の2通りのプロセスについて検討を行なった。 1.はんだ/めっき界面反応を利用した高融点化プロセス Sn-3.5Ag共晶はんだとNi-Co/Auめっきとを反応させることで接合部に金属間化合物を形成し高融点化を行った。接合界面には(Ni, Co)Sn_2が反応層として形成し、この層を介してNiとCoがはんだ中へ高速拡散してSnと反応し、接合部の金属間化合物化が急速に進行した。その結果、リフロー温度240℃において接合部がIn-situに金属間化合物化し高融点化することが分かった。 2.有機-Ag複合ナノ粒子を用いた接合プロセス 有機-銀複合ナノ粒子(粒子径10nm)を用いた銅の接合では、大気中300℃以下で、有機殻分解による金属新生面の露出をトリガーとして、銀ナノ粒子同士と銀ナノ粒子と基板金属の接合がIn-Situに達成され、高い接合強度が得られることが分かった。その接合部は銀の緻密な多結晶構造でありバルク銀の特性を有することが示唆された。銅との接合継手に対して、接合パラメータの影響を系統的に検討した結果、適切なの接合条件では、最大50PMPaを超える接合強度が得られることが分かった。また、接合温度と加圧力が接合強度に大きな影響を及ぼし、加圧力を5MPaとすれば接合温度260℃で高い強度が得られ、300℃の接合温度では1PMaの低加圧力で接合可能であることが分かった。この結果に基づいて、高温対応エレクトロニクス実装に適用できる強度が得られる接合条件範囲を定量的に明らかにした。以上の結果から、本接合プロセスは、従来の鉛リッチはんだや金リッチはんだに対して十分代替可能であることが分かった。
|