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2003 年度 実績報告書

水素により微粉化される金属材料の探索

研究課題

研究課題/領域番号 15560636
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

奥山 秀男  独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主任研究員 (80354215)

研究分担者 鈴木 達  独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主任研究員 (50267407)
目 義雄  独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, ディレクター (00354217)
キーワード水素 / 吸収 / アークプラズマ / Nd-Zr-Fe / 粉砕 / 微粒子
研究概要

申請者らはこれまでにNb合金(Al,Fe,Siなど溶質として)の精練過程で、アーク放電を中止した直後に、水素と接触している固体状のNb合金塊(室温)が水素を吸収して微粉末化することを確認した。
平成15年度は、Nb-Zr-Fe合金の粉化を目的として、アーク溶解した表面清浄な合金を室温、大気圧下で水素と接触させることにより、各種Nb-Zr-Fe合金の粉化を試みるとともにその領域を探索した。合金が粉化する様子をビデオカメラで観察し、粉化時に生ずる気流の駆動力の成因について考察した。また、得られた粒子の形状、サイズ、および水素放出特性を検討した。その結果、1.各種組成のNb,Zr,Fe三元合金(35種類)を作製して水素による粉化する領域を探索し、極めて広範囲の約60%組成域が粉化することが判明した。
2.最も粉化容易な合金組成は、Nb/Zrの比が1/1でFeの含有量が15 ̄30at%であった。
3.45Nb-40Zr-15Fe合金の粉化した粉末の形状はフレーク状であり、サイズは5 ̄200μμm程度であった。粒子の表面に多数の微細な割れが確認された。
4.45Nb-40Zr-15Fe合金の粉末の水素濃度は1.8mass%と極めて高く、熱分析結果より473Kまで安定に水素を貯蔵することが判明した。
5.合金の粉化時には、水素吸収および粉の放出による気流が発生することが判明した。
6.Nb-Zr-Fe三元合金が微粉化する条件は、適量のFeが合金中に含有されることである。Feの存在により、合金中へ水素ガスの吸収が容易となる。水素と接触する合金表面上に水素吸収難部分と易部分の存在を想定すると水素吸収合金部と未吸収合金部が形成される。この異なる2部分で歪みを生じ、粉化すると想定される。すなわち、水素吸収そのものが粉化の必須条件であると考えられる。
次年度は,Nd系合金について検討していきたい.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 奥山 秀男: "Nb-Zr-Fe合金の水素吸収による粉化現象"粉体粉末冶金協会. 50. 792 (2003)

  • [文献書誌] 奥山 秀男: "Disintegration of Nb-Zr-Fe alloy under hydrogen atmosphere (0.1MPa, 300K)"Trans.Mater.Res.Soc.Japan. 29(印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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