研究課題/領域番号 |
15560682
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
松岡 正佳 崇城大学, 工学部, 助教授 (10121667)
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研究分担者 |
小川 隆平 崇城大学, 工学部, 教授 (40029244)
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キーワード | 光化学系II / シアノバクテリア / Synechococcus elongatus / シャペロン / D1-D2ヘテロダイマー / 熱安定化 / 酸素発生 |
研究概要 |
1.光化学系II遺伝子組換えシアノバクテリアの作成:中温性シアノバクテリアSynechococcus elongatus PPC 7942の光化学系II反応中心タンパク質D1とD2をコードするpsbAIおよびpsbDI遺伝子座へ好熱性シアノバクテリアThermosynechococcus vulcanusのpsbA1およびpsbD1遺伝子のコード領域を組み込むためのプラスミドを作成した。これらのプラスミドを用いてrps12媒介遺伝子置換法により順次S.elongatusを形質転換し、染色体上のpsbA1遺伝子座だけが置換された一重変異株、およびpsbA1とpsbD1遺伝子座が置換された二重変異株を作成した。組換え株のNorthern分析およびWestern分析を行った結果、好熱菌由来の遺伝子の転写量は宿主と比べて変化していなかった。しかし、一重変異株のチラコイド膜には好熱性D1タンパク質はほとんど組み込まれておらず、D1-D2ヘテロダイマーのアセンブリーが正常に進行していないことが考えられた。現在、二重変異株における好熱性D1サブユニットの発現を確認中である。 2.好熱性シアノバクテリア由来HspAシャペロンの精製:T.vulcanus由来のHspAシャペロンをコードするhspA遺伝子のコード領域にヒスチジンタグを付加し、大腸菌araBADプロモーターの下流に組み込んだプラズミドを構築した。このプラスミドによる大腸菌形質転換体をL-アラビノースにより誘導し、細胞破砕液上澄よりHspAタンパク質をアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。精製したHspAタンパク質の単量体分子量は16kDaであり、モデル基質であるリンゴ酸脱水素酵素のin vitro熱変性における凝集を防ぐ効果を示した。今後、光化学系IIタンパク質の熱凝集回避のために用いる。
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