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2003 年度 実績報告書

リサイクルを対象としたペットボトル内のDLC膜の除去技術開発

研究課題

研究課題/領域番号 15560710
研究機関東京電機大学

研究代表者

平栗 健二  東京電機大学, 理工学部, 助教授 (60225505)

キーワードDLC薄膜 / エッチング / 気相反応 / リサイクル / PETボトル / Raman分光分析 / AFM観察 / 不純物
研究概要

PET (Polyethylene Terephthalate)ボトル内壁へガスバリア性の高いダイヤモンド状炭素(DLC)膜をコートする方法が、実用化段階に達している。しかし、PETボトルの実用的なリサイクリング工程を考慮するとDLC膜は不純物(汚染物質)として作用し、PETのリサイクリング効率を大きく低下させる要因となる。そこで、PET上に堆積したDLC膜を効率よく除去し、PETのリサイクル価値を向上させることが必要である。初期的な実験として、高周波型プラズマCVD (Chemical Vapor Deposition)装置を用い、気相反応を利用してPET上に存在するDLC膜のエッチングを行った。エッチング反応にはDLC膜の基本組成である炭素との反応性が高い酸素ガスを用いた。ガス圧力:10Pa、供給電力:100Wの条件では、時間の増加とともにDLC膜はエッチング深さが増える結果が得られた。エッチング時間に対するDLCのエッチング膜厚を評価すると、上記の条件では50nm/minのエッチング速度が得られた。さらに、反応表面の顕微鏡観察および光学的分光特性(Raman分光特性)よりエッチングは均一に進行していることが認められた。特に、AFM (Atomic Force Microscopy)による表面観察では、エッチング処理後の表面粗さと標準的PETの表面粗さには違いが無く、ガスによる気相反応はPET試料に対して良好なエッチング方法であることが示唆された。次年度には、エッチング条件を変化させ最適な条件を模索し、PETのリサイクルに対してDLCが不純物として混入しないエッチング技術の確立を目指す。さらに、工業化を目的とした場合、装置の簡素化、ランニングコストの低コスト化、処理時間の短縮化が必要となるため、実験装置の改良や反応パラメータの検討を進めて行く。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Hirakuri, M.Yoshimura, G.Friedbacher: "Application of DLC films as masks for integrated circuit fabrication"Diamond and Related Materials. 12. 1013-1017 (2003)

  • [文献書誌] Y.Ohgoe, K.Hirakuri, O.Miyashita: "Uniform deposition of diamond-like carbon films on polymeric materials for biomedical applications"Surface and Coatings Technology. (未定). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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