研究課題/領域番号 |
15560730
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
沼尻 正晴 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (20189385)
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研究分担者 |
近藤 健次郎 高エネルギー加速器研究機構, 共通基盤研究施設, 教授 (20004434)
鈴木 健訓 高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 教授 (40162961)
三浦 太一 高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 助教授 (80209717)
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キーワード | 放射化検出器 / 陽子加速器 / 放射能 / 生成断面積 |
研究概要 |
陽子加速器を用いた大強度中性子源の建設が国内及び欧米各国で進められている。これらの計画で用いられる高エネルギー核破砕中性子源のターゲットとしては、効率的な熱除去の観点から使用時に液体であるPb/BiやHgが考えられている。しかし、重元素の高エネルギー陽子による生成核断面積の測定値は、現在ほとんどない。この様な背景から高エネルギー加速器研究機構の陽子加速器施設を用いて以下のような様々な核工学的データを得た。 1)核破砕中性子源に用いられる重元素である鉛、ビスマス、酸化水銀標的に12GeV陽子を照射しGe検出器でガンマ線を測定することにより、標的核中に生成した放射性核種の放射能を求めた。放射能、試料の厚さ及び照射陽子数から生成断面積を求めた。これまで得られていた同じ重元素である金標的のデータや他の入射エネルギーについて比較検討を行った。また。宇宙物理学等で用いられている半経験式から得られる生成断面積との比較も行った。 2)放射線管理上重要である炭素-14の測定方法を確立した。炭素-14などの軽い核種の生成量は、入射エネルギーが数GeVを超えると著しく増加するため重要である。この反応はフラグメンテーション反応と呼ばれ、生成断面積を求めることは反応機構を解明する上で有益となる。 3)陽子加速器施設の2台のシンクロトロン(500MeVと12GeV)において、放射化検出器と各種線量計を用いて加速器室内のガンマ線と中性子などの放射線分布を測定した。放射化量に関係する中性子束密度は、Al,Co等の放射化検出器を用いて測定した。
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