研究課題
基盤研究(C)
本研究ではBaO-SrO-La_2O_3-WO_3-Al_2O_3-P_2O_5系リン酸塩ガラスについて中温度領域用固体電解質としての使用に耐えうる材料として確立するための検討を行い、その特性について検討した。実験方法は原料となるリン酸、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化ランタン、酸化タングステンおよびアルミナを所定量秤量し混合後、ボールミルを用いて1時間撹拌後、ペーストを得た。これをアルミナルツボにいれ、あらかじめ600〜900℃に設定した電気炉に入れ加熱した。挿入後の加熱時間を30minとした。ルツボを電気炉から取り出し、溶融液を型に流し除歪するために300℃の除冷炉にいれ、室温まで放置した。作製したガラス中の水分量測定、ガラス内でネットワークを形成していると考えられるリンの結合状態の観察には^<31>P MAS NMR測定、導電率に寄与すると考えられるモバイルとインモバイルなプロトンの決定には^1H MAS NMR測定、導電率測定のための抵抗測定には交流四端子法を用いた。^<31>P MAS NMR測定より高いP_2O_5含量と高い金属成分量を用いた場合、焼成温度600℃のガラスではQ_0、Q_1ピークが確認されるが焼成温度が800℃を超えるとQ_1が確認されなくなった。これは焼成温度の上昇とともに、リン酸塩ガラスの縮重合が進行し、それによって、中間PO_4の量が増え、単離及び末端PO_4の量が減少することに基づいているものと考えられる。これらの結果から、ガラス作成における適切なP_2O_5リン酸モル濃度75であると考えられる。電気伝導度としては5BaO-5SrO-5La_2O_3-5WO_3-0.01Al_2O_3-80P_2O_5組成、800℃で作製したガラスが250℃での測定時に1×10^<-3>S/cmを示した。また、発電特性は10Mg-20SrO-70P_2O_5系ガラスの場合に、6mW/cm^<-1>を示した。
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