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2004 年度 実績報告書

小胞体Hsp70システムによるシロイヌナズナの生活環制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 15570034
研究機関名古屋大学

研究代表者

西川 周一  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10252222)

キーワード小胞体 / 品質管理 / 分子シャペロン / hsp70 / シロイヌナズナ / 花粉
研究概要

本研究ではシロイヌナズナを用いて,小胞体hsp70システムが植物の発生・分化のどの過程をどのように制御しているのかを明らかにすることを目的としている.本年度は,小胞体のhsp70であるBiPの優性欠損変異体を,LAT52プロモーターによって花粉で発現するシロイヌナズナ形質転換体を作製した.得られた形質転換体は花粉形成には欠損を示さなかったが,変異BiP遺伝子の次世代への伝達に欠損を示し,BiP変異体の発現による花粉機能の欠損誘導を示唆する結果を得た.また,シロイヌナズナBiP1遺伝子の欠損変異株を取得し,昨年度取得したBiP2遺伝子の欠損変異株との交配を行った.これまでにBiP1とBiP2を共に欠損した株は取得できていないが,BiP1とBiP2各遺伝子を様々なコピー数の組み合わせでもつ植物体を作製した.同時に,BiPのパートナータンパク質として機能する,小胞体のJドメインタンパク質についての解析も行った.出芽酵母小胞体のJドメインタンパク質である,Jem1p, Scj1p, Sec63pのシロイヌナズナホモログを同定し,GFP融合タンパク質を用いた解析から,これらがシロイヌナズナの小胞体に局在することを示唆する結果を得るとともに,これらの遺伝子発現が小胞体ストレスで誘導されることを示した.さらに,これらホモログの遺伝子破壊株の作製を行ったところ,Jem1pとScj1pのシロイヌナズナホモログの破壊は致死とはならず,これら遺伝子の機能はシロイヌナズナの生育に必要ではないことが示された.一方,シロイヌナズナの2つのSec63pホモログのうち,一方の遺伝子破壊は致死とはならず,これは生育に必須でないことが明らかとなったが,もう一方の遺伝子破壊株を得ることはできなかった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Re-investigation of the requirement of cytosolic ATP for mitochondrial protein import.2004

    • 著者名/発表者名
      Asai, T.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 19464-19470

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Identification of Tim40 that mediates protein sorting to the mitochondrial intermembrane space.2004

    • 著者名/発表者名
      Naoe, M.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 47815-47821

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Mitochondrial protein import : Requirement of the presequence elements and TOM components for precursor binding to the TOM complex.2004

    • 著者名/発表者名
      Esaki, M.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 45701-45707

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 小胞体品質管理におけるシャペロンと糖鎖の役割-何が異常で何を除去すべきか2004

    • 著者名/発表者名
      西川周一
    • 雑誌名

      「細胞における蛋白質の一生」蛋白質核酸酵素増刊 49

      ページ: 988-991

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] ミトコンドリアへの輸送とフォールディング2004

    • 著者名/発表者名
      佐藤健大
    • 雑誌名

      細胞工学 23

      ページ: 1390-1393

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Roles of O-mannosylation of aberrant proteins in reduction of the load for endoplasmic reticulum chaperones in yeast.2004

    • 著者名/発表者名
      Nakatsukasa, K.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 49762-49772

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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