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2004 年度 実績報告書

毒腺アイソザイムの構造情報に基づく南西諸島ハブ属ヘビの進化と系統の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15570089
研究機関崇城大学

研究代表者

大野 素徳  崇城大学, 工学部, 教授 (30038434)

研究分担者 千々岩 崇仁  崇城大学, 工学部, 講師 (30331060)
服部 正策  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00164864)
キーワードマムシ亜科ハブ属ヘビ / 南西諸島 / 進化 / 系統 / ホスホリパーゼA_2アイソザイム / アミノ酸配列 / cDNA
研究概要

本研究は、トカラ列島、奄美諸島、沖縄諸島、先島諸島、台湾に棲息するクサリヘビ科マム亜科ハブ属ヘビの進化と系統を、毒腺ホスホリパーゼA_2(PLA_2)アイソザイムのアミノ酸配列、cDNAの塩基配列を基にして、解析することを目的とする。平成15年度に先島諸島のサキシマハブ毒より新規な2つの[Arg^<49>]PLA_2を精製し、TeBPI、TeBPIIと名付けた。TeBPIのアミノ酸配列を決定した。また[Arg^<49>]PLA_2をコードする2つのcDNAをクローニングした。今年度はTeBPIIのアミノ酸配列の決定を行い、約90%の配列を決定した。1つのcDNAからのアミノ酸配列はTeBPIのそれと完全に一致した。TeBPIIの部分アミノ酸配列は今1つのcDNAからのアミノ酸配列に相当するものであった。TeBPIとTeBPIIは第3位のアミノ酸がValとIleの違いのみであり1残基ポルモルフィズムを示した。これらはともに121アミノ酸残基のタンパク質であった。一方、クローニングした[Asp^<49>]PLA_2 cDNAは122アミノ酸残基をコードしていた。トカラハブ毒からのPLA_2アイソザイムの分画を行い、中性[Asp^<49>]PLA_2を単一成分にまで精製した。また塩基性PLA_2アイソザイムの存在を確認した。トカラハブ毒腺のcDNAライブラリーを作製し、PLA_2アイソザイムcDNAの網羅的スクリーニングを試みた。驚いたことに、2つのクローンはサキシマハブと同じ[Arg^<49>]PLA_2をコードするものであった。また得られた[Asp^<49>]PLA_2 cDNAはサキシマハブ毒腺の[Asp^<49>]PLA_2 cDNAと同じ配列であった。ここにいたってトカラハブ毒腺cDNAライブラリーとして取り扱っていたものは、実際はサキシマハブ毒腺cDNAライブラリーであることがわかった。取急ぎトカラハブ毒腺cDNAライブラリーを作製し、所期の目的を達成するようにする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2003

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Molecular diversity and accelerated evolution of C-type lectin-like proteins2005

    • 著者名/発表者名
      Ogawa et al.
    • 雑誌名

      Toxicon 45

      ページ: 1-14

  • [雑誌論文] ハブ毒を科学する.多様な生理機能と加速進化2003

    • 著者名/発表者名
      上田直子, 千々岩崇仁, 大野素徳
    • 雑誌名

      化学と生物 42

      ページ: 687-693

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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