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2004 年度 実績報告書

酵母IscSタンパク質(Nfs1p)の硫黄供給酵素としての多機能な振舞い

研究課題

研究課題/領域番号 15570127
研究機関大阪医科大学

研究代表者

中井 由実  大阪医科大学, 医学部, 助手 (80268193)

キーワードNfs1p / システインデスルフラーゼ / チオ修飾 / tRNA / 鉄硫黄クラスター / ミトコンドリア / サイトゾル / 硫黄原子
研究概要

IscSはピリドキサルリン酸(ビタミンB6)をふくむシステインデスルフラーゼで、鉄硫黄クラスター(ISC)の生合成に関与している。バクテリアでは、IscSはそれ以外にチアゾール基の形成やtRNAのチオ修飾に関与することが知られている。一方真核生物においてISC生合成はミトコンドリアで行なわれ、酵母IscSであるNfs1pもミトコンドリアにおいて鉄硫黄クラスターの構成成分である硫黄原子を供給している。Nfs1pがISC生合成以外の経路に関与しているという報告はこれまでにはなかったが、Nfs1p遺伝子座位の発見された経緯などから真核生物においてもNfs1pがtRNAのチオ修飾に関与している可能性があると考え、Nfs1p枯渇条件でのtRNAのチオ修飾の解析を行なった。その結果、Nfs1pはミトコンドリアtRNAとサイトゾルtRNAのどちらのチオ修飾にも関与していることが明らかになった。さらにミトコンドリアtRNAのチオ修飾はNfs1pを枯渇すると速やかに解消されるサイトゾルtRNAのチオ修飾はNfs1p枯渇後ゆっくりと解消される、といった違いがあることを見い出し、これら局在の異なるtRNAに同様に硫黄原子を供給する、という共通点がある一方、その供給経路は異なるということを示唆する結果を得た。更に、サイトゾルtRNAにおいて、5-メトキシカルボニルメチル-2-チオウリジンのウリジンの2位の位置を修飾する硫黄原子がNfs1pによって付加されることを見い出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Yeast Nis1p is involved in thio-modification of both mitochondrial and cytoplasmic tRNA.2004

    • 著者名/発表者名
      中井由実, 梅田典子, 鈴木勉, 中井正人, 林秀行, 鏡山博行
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 279・13

      ページ: 12363-12368

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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