研究課題/領域番号 |
15570137
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
はお 麗英 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40311881)
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研究分担者 |
黒木 佐知子 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (80343391)
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キーワード | calmodulin / CaMKII / calpastatin / Ca^<2+> channel / run-down |
研究概要 |
Caチャネルは筋肉の収縮や神経のシナプス伝達などの細胞機能に重要な役割を果たしている。我々はCaチャネルの活性がcell-free系で消失する現象(run-down)に着目して研究した結果、消失したCaチャネルの活性がカルパスタチン(CS)によって再活性化されることを発見した。さらに、カルモジュリン(CaM)がカルパスタチンと同じ様に、消失したCaチャネルの活性を再活性化することを見出した。本研究はCaチャネルの調節におけるカルパスタチンの作用機構とCaMの作用機構との関連を解明しようとするものである。 昨年はカルモジュリンの役割を中心として研究を行った。実験はモルモット心室筋細胞を用いてパッチクランプ法で行った。CaMはCSと同様にcell-free系で消失したCaチャネルの活性を再活性化したが、CSと違ってカルモジュリン依存性キナーゼ(CaMK)の阻害剤に抑えなかった。CaMの作用機構を調べるために、CaMKとの関連を検討しました。その結果、CaMの作用はCaMKの存在が必要だが、CaMKを介してCaチャネルをリン酸化したものではないことを明らかにした。CaMKの作用はCaチャネルをCaMの調節を受けられるように一定の状態を保つことで、CaMはそのようなCaチャネルしか再活性化できないことが分かった。CaMは4つのCa結合サイトを持ち、CaMの作用を詳しく調べるため、4つサイトをそれぞれDNA組み替え法で変異させ、融合蛋白として大腸菌発現で作った。その効果は検討中である。
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