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2003 年度 実績報告書

シャペロン様AAA-ATPase(VCP,NVL)による細胞機能制御

研究課題

研究課題/領域番号 15570166
研究機関東京薬科大学

研究代表者

長浜 正巳  東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (60281169)

キーワード分子シャペロン / 小胞体関連分解 / アダプター / リボソーム / 核小体
研究概要

1.小胞体関連分解(ERAD)におけるVCP結合タンパク質SVIPの機能解析-VCPは小胞体関連分解(ERAD)において重要な役割を果たすAAA ATPaseである。VCPの新規結合タンパク質として我々が同定したSVIPがERADにおいて果たす役割を調べるために以下の実験を行った。(1)セミインタクト細胞を用いたin vitro実験系-ヒトサイトメガロウイルスUS11遺伝子産物は、宿主細胞の主要組織適合複合体クラスI重鎖をERADにより分解へ導く作用を持つ。US11を発現させた細胞を界面活性剤で処理して細胞膜に選択的に穴を開け、そこにSVIPタンパク質を添加すると、クラスI抗原の細胞質への放出が阻害された。(2)トランスフェクション法によるin vivo実験系-ERADの基質であるCFTR変異体(CFTRΔF508)をGFPとの融合タンパク質として安定発現させた細胞株を樹立し、これらのタンパク質の分解をウエスタンブロッティングにより解析した。これらの細胞に、SVIPをトランスフェクションにより発現させると、ERADによるCFTRの分解が顕著に抑制された。以上の結果から、SVIPが細胞内に過剰に存在するとERADが阻害されることが明らかになった。
2.NVLによるリボソーム生合成制御機構の解析-NVLは核には局在するVCPホモログである。私たちは、NVLがリボソーム60Sサブユニットの生合成過程に関与し、またRNAヘリカーゼの1種であるDob1p(Mtr4p)と相互作用することを明らかにした。Dob1pは酵母においてrRNA前駆体のプロセシングに関与することが知られている。そこで、NVLのドミナントネガティブ変異体を細胞に発現させたところ、rRNA前駆体プロセシングヘの影響は認められなかったが、DOB1がリボソーム生合成中間体中に蓄積している可能性が示された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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