• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

ショウジョウバエのヒストン遺伝子における協調進化のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15570186
研究機関徳島大学

研究代表者

松尾 義則  徳島大学, 総合科学部, 教授 (80219401)

キーワードショウジョウバエ / 多重遺伝子 / 協調進化 / GC含量
研究概要

この科学研究費の交付期間内に、ショウジョウバエの複製依存型ヒストン遺伝子クラスター領域のゲノム進化のメカニズム、特に協調進化のメカニズムをDNAレベルで明らかにするのがこの研究の目的である。今年度におこなった研究から次のような成果が得られた。
キイロショウジョウバエの近縁8種(D.melanogaster, D.teissieri, D.sechellia, D.mauritiana, D.simulans, D.yakuba, D.orena, D.erecta)で未解析であった6種から複製依存型ヒストン遺伝子繰り返しユニット(各約5kb、ただしH3遺伝子領域はすでに解析済み)をPCR法で増幅し、クローニングを行った。全領域のDNA塩基配列を決定し、8種の全データを完成させた。DNA塩基配列を種間および同じ種内のファミリーメンバー間で比較し、種間での分岐度、ファミリーメンバー間の異質性、塩基の組成等を遺伝子の領域ごとに分けて調べた。ヒストン遺伝子繰り返しユニットの異質性の程度はD.yakubaで0.6%、D.sechelliaで0.7%であった。これはD.melanogasterで観察された量とほぼ同じ値であった。また、最も近縁な種間における分岐度は種内のファミリーメンバー間の異質性よりかなり大きく、このことはH3遺伝子領域でみられた協調進化がヒストン遺伝子繰り返しユニット全体でも起こっていることを示している。GC含量については、近縁種間の比較では、各遺伝子領域でも、遺伝子の3番目のコドンにおいてもほとんど差はみられなかった。そのため突然変異やゲノム全体に共通に働いている進化的要因の効果を詳しく調べることができなかったが、次年度以降にGC含量の異なる遠縁の種について解析を進める計画で協調進化に果たしているこれらの役割を明らかにすることができ、協調進化のメカニズムをDNAレベルで解明することができると思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Matsuo: "Evolution of the GC content of the histone3 gene in seven Drosophila species"Genes Genet. Syst.. 78. 309-318 (2003)

  • [文献書誌] M.Kakita et al.: "Divergence and heterogeneity of the histone gene repeating units in the Drosophila melanogaster specles subgroup"Genes Genet. Syst.. 78. 383-389 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi