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2003 年度 実績報告書

島嶼部東南アジア人の集団形成に関するDNA指標による解析

研究課題

研究課題/領域番号 15570192
研究機関東京大学

研究代表者

數藤 由美子  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助手 (70313202)

キーワード島嶼部東南アジア人類集団 / ミトコンドリアDNA / 遺伝的系統関係
研究概要

本年度は、当初の計画通り、インドネシア3集団およびフィリピン先住民7集団の血液試料からのDNAの抽出を終了し、試料としてのデータベースを作成した。
これらのDNAサンプルを用いて、人類集団の系統関係を調べるために、母方を反映するミトコンドリアDNAについて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法によってD-ループ領域のDNA増幅とその塩基配列の決定を行い、終了した。この配列データに関しては、現在公開されているデータベースのアジアおよびオセアニア地域の他集団の塩基配列データを加えて、遺伝的系統関係を求めつつある。あわせて、ミトコンドリアDNAの9塩基欠損の出現頻度についても求め、地理的勾配を分析した。
また、ミトコンドリアDNAとは別に、父方の指標としては、Y染色体上の特定ゲノム領域の指標候補として、DYS19、DYS287といった、反復配列の数やAlu配列の挿入に多型性のあるマイクロサテライトなどを選択し、前述の10集団について解析し、ほぼ終了した。
さらに、進化の過程における東南アジアの自然条件への適応を考察するために、マラリアをはじめとする疾病への耐性を反映する遺伝指標や、身体的適応を反映する成長ホルモンまたはその受容体、脂質代謝に関する遺伝子のDNA指標を候補の中から選択し、実験条件を決定しつつある。その中で、NAT1およびNAT2遺伝子についての予備的実験を終了した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Suto Y, Ishikawa Y, Hirai M他: "Gene arrangement at the Rhesus blood group locus of chimpanzees detected by fiber-FISH."Cytogenetics and Genome Research. 101. 161-165 (2003)

  • [文献書誌] Suto Y, Ishida T, Hirai M: "Multicolor karyotyping of six Old World monkey species."CYTOLOGIA. 68. 431-436 (2003)

  • [文献書誌] 坂手龍一, 数藤由美子, 平井百樹: "ヒトとチンパンジーの遺伝子構成の異同を探る"バイオサイエンスとインダストリー. 61. 11-16 (2003)

  • [文献書誌] 海老原充, 数藤由美子, 吉川武男他: "良性成人型家族性ミオクローヌスてんかん原因遺伝子の探索"てんかん治療研究振興財団研究年報. 15. 57-64 (2003)

  • [文献書誌] Sakate R, Suto Y, Hirai M他: "Analysis of 5'-end sequences of chimpanzee cDNAs."Genome Research. 13. 1022-1026 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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