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2003 年度 実績報告書

リンゴ品種ふじの高日持ち特性に関する分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15580002
研究機関弘前大学

研究代表者

原田 竹雄  弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (10228645)

キーワードりんご / 日持ち性 / 細胞壁分解酵素 / DNAマーカー / 貯蔵性
研究概要

'ふじ'の日持ち性は驚異的であり、このことがその貯蔵性の高さに直結する。これまでの研究から'ふじ'にみられる成熟時のエチレン生成量が少ない遺伝特性はエチレン合成系のACC合成酵素遺伝子(ACS1)の対立遺伝子型によることが明らかにされた。しかし、'ふじ'と同一遺伝子型を有する品種・系統でも急激な硬度低下が認められることから、ACS1では'ふじ'の貯蔵特性は説明できなかった。そこで、日持ち性について果肉軟化速度を計測し、エチレン合成系や細胞壁崩壊に関わる遺伝子MdACS1,MdACS3、MdACO1、MdPG1、MdGal1、MdExp3の発現様式を解析した。その結果、MdACS3発現から始まる微量エチレンが他の完熟関連遺伝子の発現を開始させる、すなわち、完熟開始の引き金となるが、その発現はエチレンによってネガティブフィードバック制御を受けること、また細胞壁崩壊系の遺伝子発現に必要なエチレン量の閾値は数nl/lであることが明らかとなった。'ふじ'やその後代品種の果実軟化と上記の完熟関連遺伝子発現との関係を調査したところ,完熟進行にともなう軟化速度はポリガラクツロナーゼMdPG1の発現レベルに規定されること、さらに、MdPG1低発現の原因は転写因子などのトランスにあることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sato T, Wakasa Y, Kudo T, Akada T, Niizeki M, Harada T.: "Allelotype of a ripening-specific 1-aminocyclopropane-1-carboxylate synthase gene defines the rate of fruit drop in apple"J.Amer.Soc.Hort.Sci.(2004). 129:. 32-36 (2004)

  • [文献書誌] Oraguzie N.C, Iwanami H, Soejima J, Harada T, Hall A: "Inheritance of Md-ACS1 gene and its relationship to fruit softening in apple (Malus X domestica Borkh.)"Theor.Apple.Genet.. (in press).

  • [文献書誌] Wakasa Y, Hatsuyama Y, Takahashi A, Sato T, Niizeki M, Harada T.: "Divergent expression of six expansin genes during apple fruit ontogeny"Euro.J.Hort.Sci.. 68. 253-259 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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