研究概要 |
1.雄性不稔ゲノム種の構造、orf138を中心とするミトコンドリアゲノム分子種の塩基配列決定し,3種がダイコンCMSと極めて類似していることを確認した. 2.葉緑体のイネクローンにもとづく20K領域の塩基は配列の決定と解析を行う。さらに、その中で見いだされている、二種の異なる分子種の確定を行い。葉緑体のヘテロプラズミーの存在を確認した。さらに、他の領域の構造決定と塩基列決定を進めている。これらはミトコンドリアの存在様式と極めて一致している. 3.ヘテロプラズミーの存在はミトコンドリアで既に示したが、アブラナ科の野生種を含む多くの種や品種でorf138の分化をさらに明らかにし、その存在と、塩基配列多型なども見られているので、ヘテロプラズミーの分子的,分化的基礎も見いだした。さらに、この間明らかにしてきた葉緑体のMATK(マチュウレースK)遺伝子などを指標として葉緑体でもアブラナ科の中で分化多様性が起こっていることを示しつつある. 4.なお、可能なら秋以降再度メカニズムの一つの可能性となる回復系はかなり多数の系統を調べたが,B.rapaおよびB.oleraceaにおける回復系はみられなかった.これと平行して、メカニズム解析のため、ダイコン品種コメットと雄性不稔コマツとの雑種に戻し交雑を行い、回復系遺伝子を戻し交雑により導入を試みている。 5.この間,これらの新知見に関して,いくつかの発表を国内外で行った.
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